コラム

スパーキングサマーカップ

8月23日に川崎競馬場で行われたスパーキングサマーCは、
抜群の手応えで4角先頭に立ったスマイルウィが単勝1・8倍の断然人気に応えて押し切り勝ち。
京成盃グランドマイラーズ、さきたま杯で連続2着に泣いたうっぷんを晴らして重賞4勝目を飾りました。

スマイルウィ

スマイルウィ(Photo by 両角昭男)


負傷療養中の矢野貴之騎手に代わって初めて手綱を取った吉原寛人騎手は
「背中のいい馬で、乗り間違わなければ勝てるなという自信を持って乗りました。
あまりにも手応えが良く、早く動き出すことになってしまいましたが、最後まで踏ん張ってくれました。
今後も活躍してくれる馬」と絶賛。

吉原寛人騎手

吉原寛人騎手(Photo by 両角昭男)


次走はテレ玉杯オーバルスプリント(9月20日、浦和1,400メートル)で交流タイトルを狙います。

スマイルウィ

スマイルウィ(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎スマイルウィ1着
〇ヴァケーション12着
▲リンゾウチャネル2着
△ダノンスプレンダー4着
△タイムフライヤー6着
△アトミックフォース10着

で的中。

終ってみれば川崎コース、マイル適性を兼ね備えた3頭が上位を独占する結果になりました。

ゆりかもめオープン、準重賞・スパーキングサマーチャレンジを連勝中だった5番人気リンゾウチャネルがしぶとく追い上げて2着。
安藤洋一騎手は「理想は4、5番手だったけど、いい競馬はできたかな。御神本さんの位置が取れれば良かったけど、
いいスタートを切って、軽くうながしてあの位置(6番手)だから。取りに行くとしまい甘くなる」とコメント。
乗り難しいタイプですが、安藤騎手とは相性が良く、マイル路線では目が離せません。

リンゾウチャネル

リンゾウチャネル(Photo by 両角昭男)


後方2番手でレースを進めた7番人気コパノジャッキーは大外から脚を伸ばして3着に入りました。
今野忠成騎手は「いつもの位置取りになっちゃったかな。最後は脚を使ってくれたので、川崎は合っていると思います。
馬がレースを分かっているから、最後伸びればいいだろうって感じで、位置を取りに行こうと思っても全然動かない」と苦笑い。
重賞初連対はなりませんでしたが、8歳でも元気いっぱいです。

コパノジャッキー

コパノジャッキー(Photo by 両角昭男)


最内を狙った2番人気タイムフライヤーは末脚不発の6着に終わりました。
前走のサンタアニタトロフィー(3着)に次ぐコンビ2度目のクアトロ騎手は
「砂が深いのを気にしたところがあって、前回のようなパフォーマンスを見せられなかった。
位置取りは良かったけれど、しまいガツンとくるところがなかった」。
過去のコラムで触れてきた森泰斗騎手のコメントと同じで、やはり軽い馬場でこそのタイプでしょう。

一方、以下の馬たちは中距離路線で前進がありそうです。

最後方を進んだ3番人気4着ダノンスプレンダーの赤岡修次騎手は
「かなり追走がしんどかったです。追いっぱなしだし、ステッキ入れっぱなし。
1,600メートルだと周りが速いのかな。最後は4着でしたけど、もうちょっとついて行ってくれれば。
長い距離ならおそらく追走が楽。勝っているのは全部右回りだし、手前を替えるのが下手だったから、
大井の直線の長い外回りが絶対いいと思う」。
サンタアニタトロフィー(5着)のコラムで紹介した吉原寛人騎手の見解と同じ。
大井の中距離路線が狙い目になるでしょう。

前走の橘オープンで7着に沈んでいた11番人気リーチアディールは、
重賞初挑戦で約1年ぶりのマイルにもかかわらず、見せ場たっぷりの5着に健闘。
増田充宏騎手は「4コーナーで待ってしまったので、それがなければ馬券内(3着)には間違いなく来たと思います。
悔いが残る競馬になっちゃいました。ずっと追っている感じになってしまったので、マイルは忙しい。
前回が何で負けたのか分からないけど、やれる自信がつきました」。
まだA2の身ですが、オープンで通用する手応えをつかんでいました。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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