9月13日に川崎競馬場で行われた新設重賞の若武者賞は、4角で先頭に立った2番人気グラッシーズマンが後続の追撃を封じて快勝。
初物尽くしの不利をものともせず、デビューから2連勝で初代王者に輝きました。
グラッシーズマン(Photo by 両角昭男)
出ムチを入れて2番手をキープした和田譲治騎手は
「素直で操縦性もいいですし、道中も折り合いがついて、しまいしっかりしているので本当にすばらしい馬です。
競馬が上手ですから、課題は砂をかぶってどうかぐらい。経験を積みながら、もっと伸びシロがあると思うので楽しみ」とコメント。
第75期騎手課程の同期だった林幻調教師に初タイトルをプレゼントできたこともあり、終始にこやかでした。
和田譲治騎手と林幻調教師(Photo by 両角昭男)
グラッシーズマン(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎グラッシーズマン1着
〇アジアミッション3着
▲ホークマン4着
△パンセ2着
△コルベット除外
で的中。
3番人気2着のパンセ、1番人気3着のアジアミッションはスタート後に他馬に寄られて位置取りが悪くなり、不完全燃焼の結果に…。
大外からメンバー最速の末脚で0秒1差まで迫った森泰斗騎手は「最初の不利が痛かったです。スタートしてすぐ挟まれてポジションが悪くなった。
一貫して競馬を教えてきたことが生きているというか、内容のある競馬ではありましたけど、その不利が悔やまれますね。
ちょっと納得いかないです」と悔しさをにじませていました。
パンセ(Photo by 両角昭男)
また、山崎誠士騎手は「馬群でも競馬はできそうだったので、そこは収穫だったかな。
ただ、ここは勝っておきたいところだった。全然そん色ない感じだし、直線も頑張って粘っていたから、これから走ってくれるんじゃないかな。
課題はゲートぐらい。距離は大丈夫そう」と振り返っています。
勝ち馬との大きな力差は感じられず、逆転の可能性は十分あるでしょう。
絶好の3番手を進んだ4番人気ホークマンは直線で伸びきれず4着でしたが、
初めて手綱を取った笹川翼騎手は「乗りやすいですし、いい馬です。
今日みたいな少頭数で力比べになると、少し分が悪いし、休みの期間もあって精神的に安定していなかった。
体もこれから研ぎ澄まされていくと思うので、そういうところが調整されればいいと思います。そんなに差もないので」と好感触。
ホークマン(Photo by 両角昭男)
大外枠からハナを主張した6番人気デーレーラプターは距離短縮で要チェックです。
勝ち馬のプレッシャーを受けながらも5着に粘り込んだレースぶりに新原周馬騎手は
「思ったより出っぱも良く、しっかり落ち着いて自分のペースで走れていました。距離は短い方がいい。
1,200メートルでもスタートを失敗しなければハナに行けると思うので、どれだけもつか楽しみ」。
『すぱっと!POG!コラム~川崎編~』で紹介した通り、本質的にはスプリンタータイプ。
ゴールドジュニア(9月21日、大井1,200メートル)に登録があり、連闘してくればおもしろい存在になりそうです。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。