10月4日に大井競馬場で行われた東京盃は、直線で抜け出したJRAドンフランキーが単勝1・4倍の断然人気に応えて重賞2勝目。
水の浮く不良馬場とはいえ、11年のJBCスプリントでスーニがマークした1,200メートル1分10秒1(良)のコースレコードを0秒1更新しました。
ドンフランキー(Photo by 両角昭男)
池添謙一騎手は「先行するには厳しい枠でしたが、いいスピードを見せてくれて先手を取れましたし、
直線を向いた時にしっかりと反応してくれたので大丈夫だろうなと思いながら追っていました。
まだまだダート戦線で底を見せていないですし、これからが楽しみです」とコメント。
池添謙一騎手(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎リュウノユキナ2着
〇ケイアイドリー9着
▲ドンフランキー1着
△ジャスティン3着
△ギシギシ4着
△ヘリオス6着
で的中。
アフター5スター賞でクビ+ハナ差の接戦を演じた地元の大井勢3頭が掲示板を確保。
同じ舞台で行われるJBCスプリント(11月3日)に向けて収穫のあるレースをしてくれました。
ドンフランキー(Photo by 両角昭男)
4コーナーで先頭に立った6番人気ジャスティンは見せ場たっぷりの3着。
コンビ2度目の森泰斗騎手は「内がガラ空きだから、一発勝負をかけていってみた。
今日はうまくいっているけど、時計が速すぎるし、雨馬場は良くないらしいので。
前回より調子は上がっているし、感触は悪くない。良馬場ならチャンスはあると思う」と逆転へ意欲満々。
20年に東京盃を制した時のタイムを0秒3も短縮していますし、
転入初戦だったアフター5スター賞のコラムで触れた通り、地方競馬代表として本番でも好勝負をしてくれそうです。
絶好のスタートを決めてハナを奪った7番人気ギシギシは、最後までしぶとく食い下がって4着。
笹川翼騎手は「差していこうと思ったけど、あのスタートでは下げるに下げられないですからね。
でも、前に目標を置いて道中は楽をさせて、っていう差し競馬みたいな感じ。
ズブくなって、気持ちの萎えてきている部分もあるのかなと思ったけど、それがなかったのはすごくいいこと。
選択肢が広がる。勝ち馬は強いけど、他と差はない」ときっぱり。
脚質に幅が出ているのは間違いなく、枠順、展開次第でチャンスはあるでしょう。
ギシギシ(Photo by 両角昭男)
積極的に前々でレースを進めた9番人気マックスは5着。
初めて手綱を取った吉原寛人騎手は「中団ぐらいにつけて欲しいと言われていたけど、馬場のこともあったので3、4番手ぐらいで。
力は出し切っていると思う。今日は前に行ったからダラっとしたのかな。
一線級相手になると1,200メートルは忙しい雰囲気はある」と振り返っています。
ただ、大井1,200メートルに照準を合わせてから2連勝を飾り、アフター5スター賞で3着。
ダートグレード競走初挑戦で5着に食い込んでいますからスプリンターとしての資質は高く、これからも目が離せません。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。