11月3日に大井競馬場で行われたJBCレディスクラシックは、4コーナーで先頭に立ったJRAアイコンテーラーが後続を4馬身突き放す圧勝。
1番人気に応えて重賞初制覇を飾り、ダート路線転向後3戦目で砂の女王に輝きました。
アイコンテーラー(Photo by 両角昭男)
負傷した武豊騎手の代役を見事に果たした松山弘平騎手は
「道中は2番手で流れに乗れましたし、手応えも良く、追ってからも離してくれたので非常に強かったと思います」と振り返っています。
アイコンテーラー(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎テリオスベル5着
〇グランブリッジ2着
▲アイコンテーラー1着
△アーテルアストレア3着
△ライオットガール6着
△ヴァレーデラルナ11着
で的中。
浦和の7番人気スピーディキックが地方最先着の4着に入りました。
前走のレディスプレリュード5着時(コラム参照)の反省を踏まえて待機策を選択した御神本訓史騎手は
「1,800メートルだと長いかも。でも、乗り方を改善すれば走り方も変わってくれるし、力のある証拠。
この乗り方であれだけくるのは分かったし、マイルなら切れると思う」と収穫を口にしています。
その一方で、藤原智行調教師は「追い切りの動きも良く、馬体重も480キロだったし、
ここを目標にやってきた仕上がりになっていたと思う。壁は高いです。
今年は負けてもいいからとにかく強いところにぶつけるという目標は達したし、全然悔いはない」とコメント。
フェブラリーSから始まった今年のダートグレード競走へのチャレンジは5戦未勝利に終わっていますが、
スパーキングレディーCのアタマ差2着が示す通り、JRA勢と互角に渡り合える舞台はマイルでしょう。
次走はJRA・地方交流重賞の神奈川記念(12月14日、川崎1,600メートル)か、
連覇のかかる東京シンデレラマイル(12月30日、大井1,600メートル)の両にらみ。
いい形で一年を締めくくってくれることを期待します。
スピーディキック(Photo by 両角昭男)
A2の身で挑んだ以下の2頭は今回の経験が自己条件で生きるはず。
9番人気8着ラブラブパイロの藤田凌騎手は「ちょっと相手が強すぎたので、
砂を嫌がるところを慣らすためにもかぶせながら、これからにつながる競馬をさせました。
馬混みもちょっと嫌いかな。気の悪さを出すところがある。南関東馬同士ならもう少しやれると思います」。
ラブラブパイロ(Photo by 両角昭男)
11番人気9着ティーズハクアの達城龍次騎手は「やはりペースが違うから辛かったですね。終始手が動いちゃう感じで。
砂の対応はできているし、大型馬なので力のいる馬場は苦にしないと思います。地元のメンバーなら」。
ティーズハクア(Photo by 両角昭男)
そして、前哨戦のレディスプレリュードより着順を下げてしまったのは…。
12番人気10着サルサレイアの西啓太騎手は「前回より道中楽について行けている感じはしたけど、そこからはさすがに…」。
ただ、前走でメンコを外した効果でズブい面は解消されているので、オープン特別なら上位争いに加われそうです。
3コーナーでテリオスベルに内斜行される不利があって12着に沈んだ10番人気ノーブルシルエットの笹川翼騎手は
「馬は良かったけど、歓声を聞いてゲートの中でめちゃくちゃ盛り上がっちゃってジャンプ気味に出た。
それに気難しい馬だから、ああいう不利があると全然。気持ちの面で今後のダメージが心配です」と懸念していました。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。