コラム

川崎マイラーズ       

1月3日に川崎競馬場で行われた川崎マイラーズは、3番人気デュードヴァンが大外一気の差し切り勝ち。
昨年3着に敗れた舞台でリベンジを果たし、待望の重賞初制覇を飾りました。

デュードヴァン

デュードヴァン(Photo by 両角昭男)


デュードヴァン

デュードヴァン(Photo by 両角昭男)


御神本訓史騎手は「内枠を引いた時点でちょっとまずいと思ったけど、
腹をくくってこの馬のペースで走れたのが最後の切れ味につながったと思います。
4コーナーを回った時に前が止まって見えたので、なんとかかわってくれと一生懸命に追いました」とコメント。
勝島王冠のコラムで触れた通り、ベストのマイルできっちり結果を出したのはさすがです。

御神本訓史騎手

御神本訓史騎手(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ギャルダル2着
〇デュードヴァン1着
▲フォーヴィスム3着
△アマネラクーン6着
△ルーチェドーロ8着
△ブラックパンサー9着

で的中。

単勝1・5倍の断然人気に支持されたギャルダルはあと一步及ばずアタマ差2着に敗れ、連勝が4でストップ。
逃げ馬をとらえて勝ちパターンに持ち込んだかのように思われましたが、
矢野貴之騎手は「前がつかまらないかなって泡を食ったぶん、やはりゴール前で止まった感じ。
不利がないように乗った結果というのもあるし、仕方がない。これが勝負です。
馬はもっと良くなりそうだし、もうちょっとしなやかな動きができると思います」と気持ちを切り替えています。
1番人気馬にふさわしい王道の競馬でしたが、早めに動かざるを得ない展開が不運でした。

転入初戦の神奈川記念で地方最先着(4着)を果たしていた2番人気フォーヴィスムは、しぶとく追い上げて3着に食い込みました。
吉原寛人騎手から急きょ乗り替わった今野忠成騎手は「コーナーがキツいぶん3、4コーナーで手応えがなくなるような感じだったけど、
直線でまた反応してくれた。(JRA在籍時の)内田さんの映像を見て頭に入れていたけど、思った以上にしぶい。
でも、前回は1、2コーナーで引っかかったって言うし、あれ以上ハミをかけちゃうとかかるから難しいね」と振り返っています。
勝ちきるには展開の助けが必要なタイプなのかもしれません。

ハナを奪って4着に粘り込んだ11番人気アランバローズは収穫大!です。
見せ場たっぷりのレースぶりに笹川翼騎手は「馬へのアプローチというかコンタクトを僕が変えました。
いつもはフワッーと乗って折り合い重視だったけど、今日は逆に勢いだけつけて後は気を抜かせないようにハミを取らせながら走らせました。
今日のコンタクトの感じなら2、3番手でもいいけど、理想はラチ沿い。中身が戻っていれば勝っている」と手応え十分。
休養明け3戦目になる次走でも同じようなパフォーマンスを発揮できれば、完全復活Vがありそうです。

アランバローズ

アランバローズ(Photo by 両角昭男)


転入初戦だった9番人気5着ディアセオリーの山崎誠士騎手は「背中もいいし、悪くない。
小久保厩舎が仕上げてくれると思うし、マイルぐらいが合っている」。
JRA4勝の力は示していますし、上積みが見込める次走は要チェックでしょう。

ディアセオリー

ディアセオリー(Photo by 両角昭男)


デビュー24戦目で初めて地元・浦和以外のレースに挑んだ4番人気アマネラクーンは6着。
本田正重騎手は「遠征は大丈夫。手応えは良かったけど、なんか抜けちゃったなあ。
初めてのコースっていうのもあるのかもしれない。もう少し走ると思いますよ」と好感触でした。
今後の選択肢が増えたことで、初タイトル奪取の可能性が広がりました。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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