コラム

京浜盃         

3月20日に大井競馬場で行われた京浜盃は、最後の直線で早めに抜け出した3番人気サントノーレが後続を7馬身突き放す圧勝。
ここ2戦の全日本2歳優駿、雲取賞は地方最先着を果たしながらも3着という結果に終わりましたが、
ダートグレード競走3戦目にしてついにJRA勢を撃破しました。

前走の雲取賞(コラム参照)で自信を深めていた主戦・服部茂史騎手は
「少し気が入ってしまって前の馬を追いかけるかっこうになりましたが、なんとかリズムを崩さず我慢できたのが良かったです。
次はペースが速くなるだろうし、もっと楽に追走できると思います。2,000メートルまではもちそう」とコメント。
NARグランプリ2023の2歳最優秀牡馬の力を改めて示し、
3歳ダート3冠の第一戦・羽田盃(4月24日、大井1,800メートル)へ弾みをつける最高のパフォーマンスとなりました。


サントノーレ(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎サントノーレ1着
〇アンモシエラ2着
▲ハビレ3着
△シークレットキー4着
△パッションクライ8着
△ブラックバトラー9着

で的中。

転入後2連勝中で4番人気に支持されたティントレットは5着。
抜群の手応えで4コーナーを回りながらも伸びきれなかったレースぶりに森泰斗騎手は
「内容的には良かったです。4コーナーで勝つと思ったけど、なんかソラを使った。
今までそんなことはなかったので予想外だったというか、力を出し切れなかった感じですかね」と残念そう。
ただ、ダートグレード競走で通用する感触をつかんでいたのは事実。
母マニエリスムは2011年の東京プリンセス賞勝ち馬ですし、血統的に大舞台で変わり身があっても不思議はありません。

主導権を握った6番人気マッシャーブルムは勝負どころで手応えが怪しくなり、直線で6着に沈んでしまいました。
初めて手綱を取った矢野貴之騎手は「ちょっと(ハミを)噛みすぎている感じはあるので、もう少しリラックスしてくれたら。
でも、バネがあって、いい馬ですよ。まだキ甲も抜けていなくて、思ったよりも体が幼いわりに本当に背中がいい。
一列目での競馬となるとまた苦しくなるかもしれないけど、乗り方次第で距離は対応できるかな。
本当に素質は高い」と重ねて絶賛しています。
デビューからの連勝は2でストップしましたが、前走の準重賞・スターバーストCで羽田盃の優先出走権は獲得済み。
大一番に向けての成長過程を追いかけたいと思います。


マッシャーブルム(Photo by 両角昭男)


そして、9番人気7着フジマサテイオーの和田譲治騎手は「この馬なりに頑張って走っています。1,400メートルの方がまだいいかな。
真面目だし、注文のつかないタイプ。馬自体はだいぶ良くなっている」。
重賞初挑戦の厚い壁にはね返されましたが、今回の経験は自己条件で生きるでしょう。


フジマサテイオー(Photo by 両角昭男)


プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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