コラム

ブリリアントカップ     

4月9日に大井競馬場で行われたブリリアントCは、
直線で抜け出した2番人気サヨノネイチヤが連勝を6に伸ばし、勝島王冠に次ぐ重賞2勝目を飾りました。

主戦・西啓太騎手は「休み明けでしたが、結果を残すことができてホッとしています。
道中はいいところで運ぶことができて手応えも良かったので、これならやれるなと思っていました。
強い相手になればなるほど馬自身もまじめに走ってくれるタイプだと思っていますので、これからも楽しみです」と会心の表情。

通算13戦11勝2着2回とパーフェクト連対を続ける大井生え抜きのニューヒーローは、
大井記念(5月15日、大井2,000メートル)から帝王賞(6月26日、大井2,000メートル)の王道を歩みます。


サヨノネイチヤ(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎サヨノネイチヤ1着
〇ミヤギザオウ8着
▲ランリョウオー10着
△ヒーローコール2着
△マンダリンヒーロー4着
△ブリッグオドーン7着

で的中。

昨年の3歳クラシック戦線をにぎわせた馬たちが2~4着に入り、改めて存在感をアピールしました。

4コーナー先頭の積極策で押し切りを狙った1番人気ヒーローコールは、最後までしぶとく食い下がって2着を確保。
初めて手綱を取った吉原寛人騎手は「ちょっと早めだったけど、動き出してから緩急をつけたくなかった。
条件にいろいろ注文はつくかもしれないけど、自分の脚を使えればけっこういい競馬ができる。背中がいい。
器用な脚はあまりなさそうなので、小回りよりも大井の1,800メートルが合いそう。
内容はいいし、このメンバーでも勝ち負けできる」と確かな手応え。


ヒーローコール(Photo by 両角昭男)


トライアルの覇者で5番人気ナンセイホワイトは3頭横並びの追い比べに持ち込みましたが、あと一歩及ばず3着に敗れました。
矢野貴之騎手は「リズム良く運べるけど、馬の前に出ようとしないところがあるので、そのへんが気の悪さ。
4コーナーでスーっと出て行って勝つ感じだったけど、クビだけ出てやめちゃった。耳を絞るところもあったので…。
乗り方次第でどうにかなる気がしますし、抜け出すポイントだけ気をつければ。非常に成長している馬の1頭。
外から見ていてもそう思ったし、乗っていてもそう感じ取りました。距離は長い方が絶対にいい」と高評価です。


ナンセイホワイト(Photo by 両角昭男)


そして、4番人気4着マンダリンヒーローの御神本訓史騎手は
「重賞のペースもあるだろうけど、もう少し楽に追走したかった。
ペースに慣れてくればだね。距離はこのぐらいがいい」と振り返っています。


マンダリンヒーロー(Photo by 両角昭男)


9歳馬2頭の健闘も光りました。
後方2番手追走から5着まで追い上げた10番人気コパノジャッキーの森泰斗騎手は
「返し馬から活気があって、年齢を感じさせない。よく頑張っていると思います。年齢を重ねて距離はもつようになりました」。

好スタートを決めて2番手を進んだ8番人気6着エアアルマスの岡村健司騎手は
「ワンチャンあるなら一列目か、前回(フジノウェーブ記念5着)みたいに後ろからと思っていた。
ランリョウオーもかわしたし、内容的には悪くなかった。砂はかぶらない方がいい」とコメント。

一方、史上初の連覇がかかっていた3番人気ランリョウオーは主導権を握りましたが、勝負どころで手応えが怪しくなり10着。
本橋孝太騎手は「馬は抜群だったし、やりたい競馬はできた。斤量かな」と言葉少な。
初めての59キロが想像以上に厳しく、力負けではないのは明らか。定量戦の大井記念に出走してくれば巻き返しを期待できるでしょう。

金盃トライアル2着、金盃3着で復活の兆しを見せていた7番人気ミヤギザオウの桑村真明騎手は
「前めで競馬をしたいと思っていたので意識して出して行っているけど、結果、行きすぎちゃった。
意外にスタンド前の発走でも大丈夫ですね。偶数番(4番枠)だったのも良かったかもしれません。
向こう正面で手応えがなくなっちゃったので、しまいを生かした方がいい。次は楽に好位につけられると思うし、次につながるかな。
距離も長い方がいいと思います」と前を向いています。
懸念材料(金盃コラム参照)だったスタンド前のスタートはクリアしたのは大きな収穫です。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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