コラム

東京プリンセス賞     

4月25日に大井競馬場で行われた南関東牝馬三冠の第二戦・東京プリンセス賞は、
ゴール前できっちり差し切った6番人気フェルディナンドが2度目の重賞挑戦で初タイトルを獲得しました。


フェルディナンド(Photo by 石井一雄)


デビュー前から手綱を取ってきた安藤洋一騎手にとっても重賞初制覇となり
「折り合いが心配でしたが、いいポジションにつけられたので落ち着いて乗ることができました」と会心の表情。
昨年の東京2歳優駿牝馬3着時にコメント(コラム参照)していた通り、末脚を最大限に生かせる外回りコースは3戦無敗となりました。

今後は、関東オークス(6月12日、川崎2,100m)が視野に入ります。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ローリエフレイバー2着
〇プリンセスアリー3着
▲シトラルテミニ5着
△フェルディナンド1着
△ミスカッレーラ4着

でハズレ。

◎に推奨した昨年の2歳女王ローリエフレイバーは主導権を握りましたが、1番人気に応えられずクビ差2着。
終始プレッシャーをかけられる展開が厳しく、野畑凌騎手は
「突かれるのが好きじゃないので、道中リラックスできないぶん、直線の伸びを欠いた感じ。
盛り返してはいるけど、切れ味勝負で負けましたね」と悔しさをにじませていましたが、レースぶりは負けてなお強し。
距離は問題なく、少しでもマークが緩むようなら逆転を狙えるでしょう。


3番人気に支持された桜花賞馬プリンセスアリーは、メンバー最速の末脚で追い上げたものの3着が精いっぱい。
森泰斗騎手は「勝ち馬のポジションを取りたかったけど、枠の並びで取れなくて…。
でも、初コース、初距離、初めての輸送で頑張っています。力は示していると思うし、距離は延びても大丈夫。
競馬はめちゃくちゃ上手なので、1番枠でも引いてうまく立ち回れれば関東オークスでもチャンスはある」。
二冠制覇はなりませんでしたが、気持ちを切り替えています。


プリンセスアリー(Photo by 石井一雄)


3番手でレースを進めた2番人気ミスカッレーラは直線で先頭に立つシーンがありましたが、踏ん張りきれず4着止まり。
御神本訓史騎手は「前回より気合乗り、行きっぷりは良かった。調整の難しい馬で今日もマイナス体重(前走比ー5キロ)だけど、
ちゃんと走れる状態にもってきてくれた。まだこれからの馬。距離はギリかな」とコメント。

そして、4番人気5着シトラルテミニの矢野貴之騎手は「ペースがすごく遅いけど、意外にテンに行けない。
急かすと逆に進まないし、位置取りだけがダメでした。直線が長いのは絶対いい」と振り返っています。


シトラルテミニ(Photo by 石井一雄)

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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