6月12日に川崎競馬場で行われた南関東牝馬三冠の最終戦・関東オークスは、
絶好のスタートを決めて主導権を握ったJRAアンデスビエントが1番人気に応えて7馬身差の圧勝。
アンデスビエント(Photo by 両角昭男)
人馬ともに重賞初制覇を飾った田口貫太騎手は「スタートが良くて楽にハナを取れる形だったので、
あとはマイペースで行こうと考えていました。
ペースもだいぶゆっくり入れましたし、向こう正面で併せにこられた時にもしっかり反応してくれて、
そこからは終始集中して走ってくれて、強い内容だったと思います」と笑顔を見せていました。
アンデスビエント(Photo by 両角昭男)
今後は、19年のブリーダーズゴールドC、レディスプレリュード、
20年のエンプレス杯を制した母アンデスクイーンを超える活躍が期待されます。
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎アンデスビエント1着
〇イゾラフェリーチェ8着
▲クリスマスパレード9着
△プリンセスアリー5着
△ローリエフレイバー6着
△メイショウヨシノ10着
で単勝のみ的中。
地方最先着は、最後まで2番手を死守した6番人気ミスカッレーラでした。
御神本訓史騎手は「今日は折り合いもついたし、調教方法を変えてみたっていうから、
だいぶ道中も抜けて走ってくれた。適距離じゃないけど、なんとかこれぐらいでついて回っている。
バテているけど、あれ以上は止まらない感じ。ようやく復調の兆しは見えてきたかな。
順調にいって欲しいです」とコメント。
東京プリンセス賞(コラム参照)で触れた通り、距離不安もあって無印にしましたが、
馬体が7キロ回復したことが今回のパフォーマンスにつながったようです。
JRA勢の一角崩しを期待したS1ウイナー2頭は予想外の結果に…。
5番人気5着に敗れた桜花賞馬プリンセスアリーの森泰斗騎手は「クラシックを戦ってきた疲れが感じられた。
これで休養に行くみたいなので、立ち直ってくれれば。たぶん距離ではない」と言葉少な。
プリンセスアリー(Photo by 両角昭男)
また、7番人気の2歳女王ローリエフレイバーは6着。
初めて手綱を取った笹川翼騎手は「ソワソワしていたのか分からないけど、うまくゲートを切れなくて…。
遠征も初めてだし。乗った感じは悪くないし、力はある。距離は大丈夫。
(勝負どころで追い上げる)ああいう競馬もできるし、外を回らされたけど、力的には十分に足りる」
と出遅れを悔やんでいました。
ローリエフレイバー(Photo by 両角昭男)
その一方で、10番人気の低評価を覆して4着に食い込んだシンメルーブスは収穫あり!!です。
デビューからの4戦すべて浦和1,400メートルで1、5、5、1着。
コース、距離、重賞初挑戦がダートグレード競走という初物尽くしの不利をはねのける好走に、コンビ2度目の西啓太騎手は
「浦和1,400メートルよりも、距離は絶対に長い方がいい。道中はすごく持っていられるし、
前回は砂を嫌がって走りもバランスもバラバラになったところがあったけど、
今日はかぶってもちゃんとハミを取りながら走っていたので馬の成長を感じましたね。
急かさない方がいい感じ。ちょっと楽しみです」と高く評価。
ひと夏を越えてどれだけ成長してくれるか、注目です。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。