8月14日に大井競馬場で行われた黒潮盃は、最後の直線で抜け出したダテノショウグンが単勝1・1倍の断然人気に応えて圧勝。
デビュー以来の連勝を7に伸ばし、昨年のハイセイコー記念に次ぐ2つ目のタイトルを手に入れました
ダテノショウグン(Photo by 両角昭男)
スタートで後手に回る不利をはねのける勝利に御神本訓史騎手は
「二走ボケか分かりませんが、ゲートの中で気負ってしまってタイミングが遅れてしまいました。
ペースも2コーナーで落ち着いてしまい、3コーナーからのヨーイドンでは分が悪くなると思ったので早めに動いていきました」と振り返っています。
春二冠は爪の怪我で断念しましたが、南関東代表として臨む
ジャパンダートクラシック(10月2日、大井2,000メートル)が待ち遠しくなるレースぶりでした。
ダテノショウグン(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ダテノショウグン1着
〇シシュフォス2着
▲マコトロクサノホコ4着
△ムットクルフェ3着
△ケンタッキースカイ6着
で的中。
内の3、4番手を進んだ2番人気シシュフォスは外からしぶとく脚を伸ばしましたが、0秒7差遅れの2着が精いっぱい。
森泰斗騎手は「レースは完ぺきでしょう。(向こう正面で勝ち馬が)脚を使ってくれたからチャンスがあるかなと思ったけど、最後は突き放された。
やはり58キロはキツい。同斤ならもうちょっと迫れたような気がするし、もうちょっと力をつけてくれば、ですね」とコメント。
着差以上に力差は大きく、南関東最先着を果たした東京ダービー6着時のコラムでも触れた通り、
今後のダートグレード競走で好勝負に持ち込むにはパワーアップが必要です。
シシュフォス(Photo by 両角昭男)
同じく58キロを背負った3番人気マコトロクサノホコは、メンバー最速の末脚で追い上げるも4着止まり。
本田正重騎手は「いい競馬でしたね。ちょっとペースが遅くて、前めのポジションにつけられないのが結果に結びついたのかな。
器用さの分が着順に出た感じ。1着馬は力が抜けている感じがするけど、それ以外は展開一つでガラリと全部変わりそう。
気性的に難しいから、目の前に目標になる馬がいるとベスト。回りはどちらでも大丈夫」と手応え十分。
2走前の東京湾Cではシシュフォスをねじ伏せて重賞初制覇を飾っています。
消耗戦になれば前進があっても不思議はありません。
マコトロクサノホコ(Photo by 両角昭男)
そして、5番人気3着ムットクルフェの矢野貴之騎手は
「いいペースで、いいリズムで運べましたね。最後は決め手の差かなって感じはしますけど、この馬らしい競馬はできていると思います。
休んでいい意味でリフレッシュされているけど、ちょっと緩さが残っている感じがあって、もう少し乗り込みたかったかな。
状態はさらに上がってくると思います」と期待を込めています。
予想外の逃げに出て、5着に食い下がった7番人気オーウェルは収穫あり!!です。
笹川翼騎手は「ある程度前でと言われていたけど、出たからびっくり。リズムは良かったですよ。
体が戻って、張りも出ていて良かった。これから成長していくだろうし、休み明け初戦としてはいい内容。広いコースの方が合う」と好感触。
馬体は483キロ(プラス27キロ)まで回復し、約2か月半の休養効果は十分です。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。