コラム

マイルグランプリ       

10月16日に大井競馬場で行われたマイルグランプリは、昨年の覇者スマイルウィが1番人気に応えて差し切り勝ち。
テレ玉杯オーバルスプリントに次ぐ連勝で8つ目のタイトルを手に入れました。


スマイルウィ(Photo by 石井一雄)


力の違いを見せつける勝利に矢野貴之騎手は「スタートは早いので、内の出方を見られる外枠の方がいいし、
馬のリズムさえ保てれば差してくれると思っていました」とコメント。


スマイルウィ(Photo by 石井一雄)


次走のゴールドC(12月24日、浦和1,400メートル)では、史上初の3連覇の偉業を狙います。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ムエックス2着
〇デュードヴァン6着
▲スマイルウィ1着
△アランバローズ3着
△フォーヴィスム5着
△イグザルト9着

で的中。

トライアルを含む7連勝中の上がり馬ムエックスは追い上げ及ばず2着。
張田昂騎手は「スタートがちょっとシブくなっていて、このクラスのマイルはスピード競馬だから、1クラス下のペースとはテンから違っていた。
その後はいい位置につけられて悪い競馬じゃなかったし、本当によく頑張ってくれた。
全体的に底上げされてきているから、チャンスはある」と悔しさをにじませながらも、ポテンシャルの高さを再認識しています。

張田京厩舎の同門対決は先輩のスマイルウィに軍配が上がりましたが、
唯一A2格付けの身だったにもかかわらず、重賞初挑戦で並み居る強豪に先着。
今後のマイル路線で楽しみな存在です。

向こう正面で先頭に立ち、勝負どころでリードを広げたアランバローズは惜しくも3着。
笹川翼騎手は「向こう正面でハミを取って行く気にもなっていたので、馬の気持ちを尊重して行かせてもらった。
もうひと工夫が必要かなというのはあるけど、どこかでかみ合えば。
今日だって2番手で我慢していればどうなんだろうという結果論はあるけど、そんなに簡単じゃない。
この馬のキャラで勝負していった方が走りきるという意味ではいいのかな。
折り合いもつくようになってきたし、いろいろな面でだいぶ良くなってきている。
もう一つ取らせてあげたい」と気持ちを切り替えています。

スパーキングサマーCのコラムでも触れた通り、とにかく結果を出すのみです。


アランバローズ(Photo by 石井一雄)


昨年3月以来のマイルだった8番人気4着ナンセイホワイトの和田譲治騎手は
「追い切りも乗ったけど、すごく反応が良くて操縦性もいいし、僕が乗った3歳の時より全然いい。
メンバー次第では1,600メートルでも大丈夫」と好感触。
主戦場は中距離ですが、選択肢が広がったのは収穫でしょう。


ナンセイホワイト(Photo by 石井一雄)


そして、2番人気5着フォーヴィスムの吉原寛人騎手は「もうちょっと内枠が欲しかったというのが正直なところ。
右回りは内方姿勢が取りづらくて1コーナーで流れていたし、馬が戸惑ったところがある。
でも、外をブン回しながらも脚を使えていたので、一番強い競馬をしたんじゃないのかな。
ひとタメしてからひと脚という型にハマってきたし、マイラーの体になってきた。
今日は負けちゃったのであまり目立っていないけど、いい上がりを使っているし、本当に良くなりました」と手応えをつかんでいます。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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