8月7日に川崎競馬場で行われたスパーキングサマーCは、地元の3番人気フォーヴィスムが直線一気の差し切り勝ち。
トライアルを制した勢いに乗り、4度目の挑戦で重賞初制覇を飾りました。
吉原寛人騎手は「悲願のタイトルだったので、とてもうれしいです。ペースは流れて、この馬向きのいい展開になってくれました。
しっかり脚を使ってくれていたし、なんとか届くと思って一生懸命追いました。
地方に来てから馬がグンと良くなっていたので、これからが楽しみですね」と笑顔。
フォーヴィスム(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎スマイルウィ10着
〇スピーディキック5着
▲アランバローズ2着
△フォーヴィスム1着
△アドマイヤルプス8着
△ランリョウオー12着
でハズレ。
◎に推奨した昨年の覇者スマイルウィは2番手でレースを進めましたが、直線で伸びきれず10着に沈みました。
8戦7連対のマイル重賞で連対を外す結果に矢野貴之騎手は「一頓挫あって全然取り戻せていない感じ。
スタートとかはすばらしいものがあるけど、本来の姿ではない。これを使ってどんなものか」とコメント。
約5か月ぶりの影響は想像以上に大きく、通算3度目の二桁着順となりましたが、力負けではないのは明らか。
次戦の変わり身に期待します。
スマイルウィ(Photo by 両角昭男)
ハナを主張した4番人気アランバローズは勝負どころでリードを広げて押し切りを狙いましたが、2着確保が精いっぱい。
笹川翼騎手は「勝ちパターンですけどね。止まるのも計算済みでのセーフティーリードだけど、ちょっと決め手が…。
リズム的には良かったと思います。今日も終わってから抑えた方がいいかなって思ったりするけど、果たしてそれがいいのか悪いのか。
いつも結果論になっちゃう。出し切っている感はあるので、あとは微調整と結果だけです」と悔しさをにじませていましたが、
京成盃グランドマイラーズ、プラチナCのコラムでも触れた通り、トップジョッキーの感触を信じるのみでしょう。
アランバローズ(Photo by 両角昭男)
5番人気リンゾウチャネルは、最後までしぶとく脚を伸ばして3着。
コンビ7度目の安藤洋一騎手は「二列目ぐらいを取りに行くつもりでしつこく出して行こうと思っていたし、一番いいところに行けたかな。
厩舎も本当によく仕上げてくれて、今日はよく走ってくれた。
乗り難しいところはあるけど、とにかくスタートを決めて、ある程度出して流れに乗れば大丈夫。チャンスはある」
と完全に手の内に入れたようです。
リンゾウチャネル(Photo by 両角昭男)
紅一点のスピーディキックは1番人気に支持されたものの、末脚不発の5着に終わりました。
御神本訓史騎手は「牡馬にまじっての外枠も良くなかったなあ。
フォーヴィスムの真後ろにいたけど、全然手応えも違う。王道(の競馬)では勝てない」とポツリ。
転入初戦だった7番人気アドマイヤルプスは、お気に入り登録のお薦め馬です。
手探りの今回は8着に敗れましたが、JRAダート5勝、昨年のフェブラリーSで5着に食い込んだ実績の持ち主。
本田正重騎手は「外に出しちゃうと抜けちゃったりするって言っていたから、気難しいところを出さないように内で。
気持ちもあまり入っていなくて、使ったら良くなりそうだし、楽しみ」と復活に向けて手応え十分でした。
次走予定のフリオーソレジェンドC(8月28日、船橋1,800メートル)も要チェックです。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。