11月27日に船橋競馬場で行われた船橋記念は、ハナを主張したエンテレケイアが単勝1・4倍の断然人気に応える4馬身差V。
習志野きらっとスプリント、アフター5スター賞に次ぐ3つ目のタイトルを獲得しました。
エンテレケイア(Photo by 両角昭男)
吉原寛人騎手は「内側が水分を含んでいて、脚が滑っている感じでなかなかダッシュはつきませんでしたが、
しっかりハナを取り切ってからはリズム良く走ってくれました。最後は独走で、とても気持ち良かったです」と笑顔。
次走はゴールドC(12月24日、浦和1,400メートル)でS1制覇を狙います。
吉原寛人騎手とエンテレケイア(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎エンテレケイア1着
〇ジャスティン4着
▲ギガース3着
△スワーヴシャルル2着
△ティアラフォーカス7着
△ファイナルキング11着
で的中。
混戦ムードの2着争いを制したのは、5番人気スワーヴシャルルでした。
コンビ2度目のR.クアトロ騎手は「8番枠が良くて、今日はしっかり伸びていた。いい位置を取れたけど、勝った馬がとても強かった。
スワーヴシャルルはベストを尽くしたと思うし、内容には満足しています」とコメント。
早めに抜け出した前走のトライアル・カムイユカラスプリントは気を抜く面を見せて3着に敗れましたが、
習志野きらっとスプリント2着時のコラムでも触れた通り、目標を前に置く形が理想のようです。
スワーヴシャルル(Photo by 両角昭男)
唯一の3歳馬ながら3番人気に支持されたギガースは、追い上げ及ばず3着止まり。
森泰斗騎手は自身の重賞ラストを飾れませんでしたが「全然走り切れていないです。
予想通り1,000メートルは忙しかったけど、古馬相手に同斤量でここまで迫っているから、
来年のスプリント戦線で一番になれる力はある」とデビュー当時から惚れ込んでいた素質馬の将来性に太鼓判を押しています。
ギガース(Photo by 両角昭男)
注目された坂井英光厩舎の2頭は枠順に泣く結果に…。
トライアルの覇者で2番人気のジャスティンは4着。
達城龍次騎手は「望んでいた枠順(3番枠)じゃなかったので厳しい展開になると思っていたけど、
案の定、砂をけっこう嫌がっちゃって。キックバックを嫌がって進みが悪かったですね。
直線で思い切って外に出したかったけど、スワーヴシャルルがいてうまく出せなかった。
どちらにしても今日の馬場(稍重)はキツい。
もうちょっと乾いてくれれば良かったし、外枠の方が良かった」と残念そう。
一方、B1の身で挑んだ4番人気の上がり馬ルクスディオンは9着。
最軽量の51キロとはいえ、一線級相手の大外枠ではさすがに厳しかったようです。
ロケットスタートを決めましたが、菅原涼太騎手は「内枠だったら良かったけど、それでもペースが違いましたね」と振り返っています。
自己条件に戻れば主役級の評価でいいでしょう。
そして、メンバー最速の上がり3ハロン36秒8の末脚で5着に追い込んだ9番人気アイゴールドも要チェックです。
秋元耕成騎手は「外枠の方が良かったけど、今は砂もそんなに気にしないから、外に出せればいいと思っていた。
もう少しひっかかって行くと思ったけど、このクラスではペースが速すぎてひっかかって行かないね。タメるところがなかった。
少しずつ力をつけてきているから、オープンでも短い距離なら。川崎900メートルも悪くない」と手応えをつかんでいます。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。