コラム

京浜盃

3月26日に大井競馬場で行われた京浜盃は、最後の直線で抜け出したJRAのナチュラルライズが後続に6馬身差をつける圧勝。
全日本2歳優駿4着から見事に巻き返し、単勝1・9倍の断然人気に応えて初タイトルを獲得しました。


ナチュラルライズ(Photo by 両角昭男)


横山武史騎手は「左回りがあまり得意ではないので右回りに替わったことも良かったし、
厩舎サイドがうまく馬をつくってくれたので自信を持って臨めました。
スタートしてからすぐコーナーなので無理してポジションを取りに行ったぶん噛んでしまいましたが、
最後もよく弾けてくれたと思います」と笑顔。

3歳ダート三冠の第一戦・羽田盃(4月29日、大井1,800メートル)に弾みをつける文句なしのパフォーマンスでした。


横山武史騎手&ナチュラルライズ(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ナイトオブファイア3着
〇ソルジャーフィルド4着
▲ナチュラルライズ1着
△アメージング5着
△ウィルオレオール6着
△ハッピーマン8着

でハズレ。

内枠を生かしてハナを奪った6番人気リコースパローがしぶとく2着に粘り込みました。

初めて手綱を取った御神本訓史騎手は「思った以上に難しい馬で、自分なりに工夫しながらゲート裏まで向かった。
ゲートが普通なら控えて行こうと思ったけど、すごく速かったし、スピードを殺すのはもったいないので主張して行った。
向こう正面でだいぶいい感じで息も抜けたので一発あるかなと思ったけど、やはりJRAの馬も速いね。
今日は1,700メートルだから…っていうのがあったし、延びていい方ではないと思う。
気性も含めて乗った印象のベストは1,600メートルまで。まだまだ馬はできていないけど、いいモノはある」とコメント。
雲取賞のコラムでも触れた通り、距離延長が課題になるでしょう。


リコースパロー(Photo by 両角昭男)


◎に推奨した3番人気ナイトオブファイアは重賞初挑戦の壁にはね返されて3着止まり。

デビュー以来の連勝は4でストップしましたが、主戦の矢野貴之騎手は
「雰囲気に呑まれているところがあったから、キャリアで負けている感じ。
ペースも全然違うから今までと違ってためるところがなかったけど、よく食らいついている。
今までで一番競馬をしたっていう上がりの息づかい。これで一皮むけそうな感じがします。
本当に物覚えがいいので対応してくると思うし、こういう環境で走れたことが一番良かった。
この馬は王道路線で行った方がいい」と手応えをつかんでいます。
心身ともに成長の余地が大きく、楽しみです。

そして、ホッカイドウ競馬の2頭も路線が分かれるかもしれません。

5番人気4着ソルジャーフィルドの小野楓馬騎手は
「自分の競馬をしようと思っていたけど、位置取りが後ろすぎでしたね。理想は塊(先行集団)の一つ後ろぐらい。
動き出しの反応はやはり重たいような、シーズン中に比べたら若干鈍いようなところはありましたけど、
最後はしっかり脚を使って伸びてくれている。馬自体は成長しているので、もっとやれると思います。
けっこう折り合いがついていたのは良かったし、距離は長くなるぶんにはいい」、
7番人気6着ウィルオレオールの石川倭騎手は「前めについて行く予定だったので思い通りの競馬はできました。
ただ、マイルの方がこの馬の良さが出そうな感じがします」と振り返っていました。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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