コラム

川崎記念

4月9日に川崎競馬場で行われた川崎記念は、2周目3コーナーで先頭に立った3番人気のJRAメイショウハリオが押し切り勝ち。
重賞6勝目を飾り、4つ目のJpn1タイトルを手に入れました。


メイショウハリオ(Photo by 両角昭男)


23年の帝王賞以来となる復活Vに濱中俊騎手は「メイショウハリオとまたG1レースを勝てて、ゴールした時はすごくうれしかったですね。
ペースも遅かったですし、最初の1周は馬のリズムをと思っていたけど、
2周目で動く馬がいたので、同じタイミングで行かせようと思いました。
最後まで気を抜くことなく、最後までハミを取っていたのでかわされないだろうと思っていたけど、
それでも最後まで必死に追っていました」と振り返っています。


濱中俊騎手&メイショウハリオ(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎グランブリッジ6着
〇サンライズジパング3着
▲ディクテオン2着
△メイショウフンジン5着
△ライトウォーリア8着

でハズレ。

向こう正面からロングスパートを仕掛けた6番人気ディクテオンが2着。
転入初戦のダイオライト記念4着(コラム参照)に続き、地方最先着を果たしました。

初めて手綱を取った矢野貴之騎手は「惜しかったですね。ペースが落ち着いたのがすごく良かったと思うし、動きたい時に動けた。
そういう位置取りを意識して乗ったけど、いい展開になったと思う。サンライズジパングが早めに来てくれていたら、もっとおもしろかった。
まだまだ走りきっていない感じがあるので、もうちょっと直線が長ければかわっていたんじゃないかなっていう気もします。
パワフルというより、バネでビューン、ビューンっていう感じ。
スタートは全然行けないし、(体が)暖まるまでは馬の気分で行かせた方がいい。次が楽しみ」と好感触。

これからも中距離路線を盛り上げてくれるでしょう。


ディクテオン(Photo by 両角昭男)


外からしぶとく追い上げて4着に食い込んだ10番人気キリンジの笹川翼騎手は「いい競馬でしたよ。
スローで、先手を取った後に二段階ぐらいでこられて少し苦しい展開になりましたけど、
それでもついてきているので、この馬の持ち味は生きている。
流れ次第で上位との差は詰まるかなというところもあったので、秋がすごく楽しみ。
馬も若いし、また強くなると思います。
この前(ダイオライト記念5着)は左回りが久々だったぶん少し戸惑いはあったけど、今日は全然大丈夫。
速い脚はないけど、スタミナがあるし、バテない強みがある。
完歩がめちゃめちゃ出るので、そこを売りにしていけば」と手応えをつかんでいます。

11番人気7着のサヨノネイチヤは収穫大!!です。

主戦の西啓太騎手は「スローペースに泣いたし、ポタジェの後ろになっちゃったのが誤算でしたけど、馬の雰囲気はすごく良かったです。
コースは全然問題ない。小回りもコーナーがきついのも、左回りも問題ない」とコメント。
活躍の舞台はホームグラウンドの大井だけではなく、他地区に広がりそうです。

そして、南関東が誇るJpn1ウイナー2頭は痛恨の出遅れで残念な結果に…。

連覇を狙った4番人気ライトウォーリアは不完全燃焼の8着に終わり、
吉原寛人騎手は「スタートが決まらなかったので…。1枠なので競馬にならなかったです」と言葉少な。
8番人気9着ミックファイアの御神本訓史騎手は「スタートでつまずいちゃったのが悔やまれるけど、
最後は伸びてきているし、まだまだ良くなる余地がたくさんある。順調に進められれば、まだおもしろい競馬をしてくれそう。
小回りは良くない。広いコースがいい。右回り左回りはどっちでも」と巻き返しに意欲を見せていました。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。