6月4日に船橋競馬場で行われた若潮スプリントは、
ラスト100メートルで抜け出したベアバッキューンが単勝1・7倍の断然人気に応えて3馬身差Vを飾り、デビュー以来の無敗記録を5に伸ばしました。
ベアバッキューン(Photo by 石井一雄)
骨折休養明けで約8か月ぶりの実戦、58キロの斤量の不利もはね返すレースぶりに主戦の町田直希騎手は
「強かったですね。休み明けの分もあって馬はリラックスしてくれて、折り合いはついたと思います。
ずっと逃げて勝っていたので、こういう競馬が初めてで、伸びてくれと思いながら追っていました。
いい反応をしてくれて良かったです。時計も速いですね」と笑顔。
町田直希騎手(Photo by 石井一雄)
今後は黒潮盃(8月13日、大井1,800メートル)からマイルチャンピオンシップ南部杯(10月13日、盛岡ダート1,600メートル)に向かう予定です。
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ベアバッキューン1着
〇フィエレッツァ5着
▲パンクビート9着
△ピーエムナナ4着
△エイシンマジョリカ7着
△アッカーマン11着
で単勝のみ的中。
4コーナーで先頭に立った3番人気ハセノブライアンが見せ場たっぷりの2着。
格付け初戦の前走で古馬を完封した勢いに乗り、4度目の重賞挑戦で初めて連対を確保しました。
コンビ2度目の西啓太騎手は「理想的な感じでイメージ通り運べて、途中までオッって思ったけど、今回は相手が一枚上でしたね。
前回はどちらかというとカッとなるところがあったけど、今回はすごく落ち着いていて感じが良かったです。
操縦性がいいし、1,200メートルの重賞ならやれる気がします」と素質の高さを再認識。
1,200メートルは【3―3―1―1】で5着以下がなく、昨年暮れのひばり特別Vで大井コースは経験済み。
ベアバッキューン不在の優駿スプリント(7月17日、大井1,200メートル)なら主役候補になるでしょう。
ハセノブライアン(Photo by 石井一雄)
条件戦を3連勝中だった7番人気カンノンミカヅキが重賞初挑戦ながらも3着に健闘。
転入後の4勝はすべて川崎900メートルでマークしていましたが、池谷匠翔騎手は
「町田さん(ベアバッキューン)の後ろにつけられたらというイメージ通り。
1,200メートルの方が競馬はしやすかったし、重賞でもやれる感じがします」と収穫を口にしています。
カンノンミカヅキ(Photo by 石井一雄)
8番人気ピーエムナナはスタートで後手に回る不利が大きく、
メンバー最速の上がり3ハロン37秒6の末脚で追い込むも4着が精いっぱい。
今野忠成騎手は「今日はゲートかな。ゲートに入れた瞬間、グゥーっていう雰囲気だったから、
前回(東京プリンセス賞12着)と違ってちょっと力んでいるなって。
思っていたより位置取りが後ろになっちゃったし、力負けじゃなかったですね。
1,800メートルは長いと思うし、マイルまで。もう少し落ち着いてくれば」と悔しそう。
ネクストスター東日本のコラムでも触れた通り、課題が残る結果となりました。
そして、2番人気5着フィエレッツァの吉原寛人騎手は「大外枠をもらっちゃったので…。
もうちょっとベアバッキューンに乗っかって行けたらと思っていたけど、
馬混みを怖がって始めは外に張るところもあって、そういう部分で後手、後手に回っちゃった。
右回りならもう少しスムーズに走ってくれるから次は挽回したい」とコメント。
2戦2勝の地元・大井コース替わりで見直しが必要です。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。