
10月7日に大井競馬場で行われたレディスプレリュードは、単勝1・8倍の断然人気テンカジョウが大きく出遅れる波乱の幕開け。
大外から脚を伸ばした5番人気のJRAビヨンドザヴァレーがゴール直前で差し切り、6度目の重賞挑戦で初タイトルを獲得しました。

ビヨンドザヴァレー(Photo by 両角昭男)
初ダートを克服してライバルをねじ伏せた菱田裕二騎手は
「ダートスタートが今までなかったので、まずスタートだけは気をつけようと思っていました。
道中砂をかぶる面もありましたが、全く怯むことなくしっかり走ってくれました」とコメント。
次走は、大一番のJBCレディスクラシック(11月3日、船橋1,800メートル)でダート女王の座を狙います。

菱田裕二騎手(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎テンカジョウ2着
〇フェブランシェ4着
▲アンモシエラ9着
△バスタードサフラン3着
△タクシンイメル8着
でハズレ。
前走のスパーキングレディーCに次ぐダートグレード制覇を狙った2番人気フェブランシェは惜しくも4着。
一旦は先頭に立ったものの追い比べでJRA勢に遅れをとった吉原寛人騎手は
「理想的なレース運びで4コーナーを回れたし、あまり早く先頭に立ちたくなかったけど、ギリギリのラインで。
抜いた馬に差し返されちゃっているので、そういうところが乗り難しかったですね。
うまく1,800メートルをこなしてくれたと思うし、あそこまでいったら勝ちたかった。
直線が長いと甘くなっちゃう感じがあるので、マイルぐらいが乗りやすい」と悔しそう。
クイーン賞5着時(コラム参照)にも同様のコメントをしています。
昨年の東京シンデレラマイル、今年のしらさぎ賞、スパーキングレディーCのパフォーマンスが示す通り、
ベストは1,400~1,600メートルでしょう。
唯一の3歳馬ながら、5着に食い込んだ7番人気ベルグラシアスは収穫あり!!です。
約3か月半ぶり、古馬初対戦での好走に町田直希騎手は
「いい脚を使ってくれましたね。前4頭からは離れちゃったけど、良くなって帰ってきてくれました。
いろいろ弱くて追い切りもできないような馬だったけど、休んで固まってくれたって先生(市村誠調教師)が言っていたし、
追い切りもできるようになってトモも前も強くなってくれて。今日は13キロ増えていたけど、体重ももっと増えていい。
まだ良くなりそうなので、ロジータ記念が楽しみ」と充実ぶりに目を細めています。
川崎コースは2度目になりますし、2,100メートルも問題なし。
3歳牝馬限定の地方交流戦なら、東京プリンセス賞で見せたような末脚が見られるかもしれません。

ベルグラシアス(Photo by 両角昭男)


江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。
