コラム

マイルグランプリ

10月22日に大井競馬場で行われたマイルグランプリは、馬群を縫って抜け出した6番人気ゴールドレガシーが快勝し、
3戦連続の重賞挑戦で初タイトルを獲得しました。


ゴールドレガシー(Photo by 両角昭男)


昨年9月のマイルグランプリトライアル2着以来3度目のコンビだった矢野貴之騎手は
「ちょっと決め手がないのかなっていう印象があったんですけど、今日は気持ち良く切れました。
王道では勝てないという考えがあって、ちょっと窮屈なところを狙って行った結果、
本当にうまくハマったなっていう気がします」と振り返っています。


ゴールドレガシー(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ムエックス2着
〇キングストンボーイ7着
▲リンゾウチャネル8着
△ナチュラルハイ6着
△バハルダール9着

でハズレ。
サンタアニタトロフィーの取材(コラム参照)を反映することができませんでした。

4コーナー先頭から押し切りを狙った1番人気ムエックスは2年連続の銀メダルとなり、
張田昂騎手は「ペースが速かったのかな。
時計的(自己ベストを0秒5短縮する1分39秒5)にもよく走っているんだけど、相手が強かった」とコメント。


ムエックス(Photo by 両角昭男)


ハナを主張した8番人気リコールガーは終始プレッシャーがかかる厳しい展開にもかかわらず、しぶとく3着に粘り込みました。
野畑凌騎手は「スタートを切れて、ハナを切れて理想の競馬はできたと思います。
人気馬に道中絡まれたぶん、最後ちょっと止まっちゃったけど、
ずっと追い通しながらもしっかり耐え抜いてくれたので、すごくいい結果だったのかな。
気持ちが強いし、スタートは速いし、めちゃいいです」とべた褒め。
気性が若く出世は遅れましたが、2歳の能力試験後に笹川翼騎手が「重賞級」と評したことからPOGで指名した馬。
A2格付けの身で重賞初挑戦でしたが、ようやくトップクラスで通用する力を示してくれました。
1,400~1,600メートル路線でチャンスがありそうです。


リコールガー(Photo by 両角昭男)


マイルに矛先を向けた2番人気キングストンボーイは末脚不発の7着。
吉原寛人騎手は「4頭外はキツかった。内に潜り込みたかったけど、タイミングが合わなくて…。
ムエックスの後ろぐらいにつけたかった。1,600メートルの小回りは跳びが大きいのでちょっと合わせづらいというか、競馬がしづらい感じです。
やはり大井だと1,800メートルぐらいがベスト」と残念そう。
転入後の重賞3連勝は全て1,800メートルですし、勝島王冠(12月3日)に出走してくれば見直しが必要でしょう。

そして、5番人気8着リンゾウチャネルの安藤洋一騎手は「雰囲気はすごく良かったし、体調はすごく良かった。
ペースが速かったから、あの位置がちょうどいいと思ったけど、3コーナー手前ぐらいで追走にいっぱいになっちゃって…。
返し馬も物見をしているし、大井のマイルが合わないのかな」。

3番人気14着アランバローズの笹川翼騎手は
「めちゃくちゃ状態が良かったから、いつもよりゲートも出るし、今日はかみ合えば勝つところなんですけどね。
ペース自体は速くないけど、前に強い馬が並んでいると息が入らない」と悔しさをにじませていました。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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