コラム

ハイセイコー記念

11月12日に大井競馬場で行われたハイセイコー記念は、4コーナーで先頭に立った1番人気ゼーロスがライバルを一気に突き放し、
2度目の重賞挑戦で初タイトルを獲得しました。


ゼーロス(Photo by 両角昭男)


前走の鎌倉記念(3着)コラムで触れた通り、世代トップレベルの素質を証明した笹川翼騎手は
「エンジンが違うというか、乗っていて力強さはそこまでないけど、速い馬。
まだベイビーだけど、今日のところは課題をクリアしてくれたし、裏を返せば伸びしろしかない。
ポテンシャルで言ったら中央馬相手にもやれると思います」ときっぱり。


笹川翼騎手とゼーロス(Photo by 両角昭男)


次走は未定ですが、荒山勝徳調教師も「前走後からハミを替えて、ブリンカーを付けて調整をしてきましたが、
レースで効果があったかどうかは微妙なところ。まともにレースで出し切ってくれるかが今後の課題。
体の割にすごくタフな部分があって、まだまだ上でもやれる力を秘めています」と期待の大きさを口にしています。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ゼーロス1着
〇キングパッション14着
▲シャンスラード6着
△ロウリュ3着
△ゴーバディ5着
△デンテブリランテ11着

で単勝のみ的中。

はやぶさ特別を圧勝していた4番人気ポッドフェスタは、大井1,600メートルの持ちタイムを3秒2も短縮して2着に食い込みました。
デビュー3戦目で初黒星を喫しましたが、矢野貴之騎手は「性格がいいのか悪いのか、走る気があるのかないのかよく分からないけど、
叱れば進む感じ。4コーナーで勝った馬に離されちゃったけど、あそこで並べるぐらいの手応えがあれば、たぶんかわしていた感じ。
馬がいればもっと頑張れる。今日も走りきっていないし、やはりポテンシャルはなかなか。いかにも距離が延びていい」と逆転を意識。


ポッドフェスタ(Photo by 両角昭男)


メンバー最速の末脚で大外から3着まで追い込んだ3番人気ロウリュの吉原寛人騎手は
「ここ2戦はスタートが良かったけど、思ったより出て行かなかった。
周りに惑わされず自分のリズムで行って、最後はしっかり脚を使ってくれていたので、ポテンシャルはすごいものがある。
最後の直線で手前を替えて左手前で伸ばしたかったけど、替えきれなかったのはトモの力がまだつききっていないところなのかな。
大きい馬で跳びも大きいので、1,700、1,800メートルになった時に逆転があれば」と好感触です。


ロウリュ(Photo by 両角昭男)


12番人気4着プロロークの藤田凌騎手は「スイッチを入れるとムキになりすぎるし、スイッチを入れていないとフワッとしすぎている感じ。
これから走ってくる馬。距離が延びた方がいいかもしれない」と精神的な幼さを指摘する半面、しっかり手応えをつかんでいました。

ゴールドジュニアに次ぐタイトルを狙ったゴーバディは5着に敗れ、連勝は3でストップしましたが、
吉井章騎手は「淡々とめちゃくちゃいいペースでしたし、プラン通り。
ゼーロスを外に回してっていう感じだったけど、逆にマークされて力でねじ伏せられた。
(14キロの馬体増に)間が空いていたので今日は余裕があったかもしれないけど、先々を見据える意味ではいいかもしれない。
1,600メートルまでは大丈夫」とコメント。

そして、距離短縮で見直したいのは以下の3頭でしょう。

8番人気6着シャンスラードの西啓太騎手は「砂をかぶっても問題はなかった。距離はもっと短い方がいいかな。
1,400メートルの方が強気に乗れます」。

6番人気8着バーバリオンの安藤洋一騎手は「自分の競馬ができないのは想定内。初めてもまれたし、距離は若干長いかもしれません」。

7番人気9着ドキドキの御神本訓史騎手は「スピードのある馬で、自分の競馬はできている。距離はもっと短いほうが良さそう」と振り返っています。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

goTop