「藤井勘一郎騎手!また会いましょう!」
2017/1/16
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今回の藤井騎手の成績は、過去に短期免許で騎乗した騎手と比べても上位といえるもの。たとえば2011年に来たクリスチャン・デムーロ騎手は173戦25勝。同年のアラン・ムンロ騎手は247戦25勝でした。で、今回の藤井騎手は211戦22勝。前記2名の実績を考えると、相当に腕の立つジョッキーであるといっていいでしょう。
(最終戦3着は複勝14.9倍)
しかしながら、彼の今後の予定は「未定」。「とりあえず、家族がいる北海道に行って、それからどうするか考えます。4月には年度が変わるので、また短期免許を申請するかもしれないですし……」
「ムチ一本で世界を股に」といえば聞こえはいいのですが、藤井騎手が置かれた現状は、決して恵まれているとはいえないように思います。現在の年齢は33歳。騎手として考えると、残された時間はそれほど多くはないようにも感じます。
腕があるのにそれを発揮できる舞台がない……。傍で見ていてもどかしいものがありますが、それをいちばん感じているのは藤井騎手自身でしょう。世界には、たとえばインドとかマレーシアとか、誰でもウェルカムという国はあるのですが、待遇や開催日数を考えると微妙。香港には人数制限がありますし、韓国も外国人が長い期間いるのはノーサンキューという感じ。中東や欧州に行くにはコネクションが重要ですし、なかなか難しいところがありそうです。
それを考えると、母国でライセンスを取って、自分の拠点を持っているというのは幸せなことだと思いますね。騎手に限らずとも、会社員はもちろん自営業の私だって、自分のホームグラウンドといえる場所があるのはありがたい!
そう思えばこそ、これから先、藤井騎手が自分で充実していると思える環境を得られることを願いたいもの。こればかりは祈るしかありません。いい出会い、いい巡り合わせがありますように……。
(コリアカップを優勝)
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