2025 Dirt Triple Crown
2025.3.26 大井 1,700m京浜盃(JpnII) 【上位2頭】羽田盃 出走権付与(地方所属馬) 【上位2頭(5着以内)】羽田盃 出走権付与(JRA所属馬)

2024年優勝馬 サントノーレ号
Road to 羽田盃

京浜盃とは
3歳ダート三冠の初戦「羽田盃(JpnI)」に向けた最終トライアルとなる「京浜盃(JpnII)」。
JRAでは「弥生賞(GII)」に位置する競走となり、3歳ダート三冠への出走を狙う地方&JRAの有力馬が顔を合わせる。
南関東重賞時代は優勝馬の数多くが南関東クラシック三冠で活躍。
2000年以降の京浜盃優勝馬のうち、10頭が南関東クラシックを勝利し、さらにそのうちの6頭は二冠を達成している。
この中には稀代の名馬トーシンブリザード、「ジャパンダートダービー(JpnI)」を勝利するヒガシウィルウィンも含まれているのだ。
京浜盃を制した馬は、一躍クラシック戦線の主役へ。
2025年の主役の座を掴みとるのはどの馬に!?
予想<勝馬・豊岡加奈子>
1978年に南関東3冠に挑む馬たちの前哨戦として創設され、
昨年からはダートグレード競走となり、中央所属馬たちにも門戸が開かれた。
当該レースで5着以内に入ったJRA所属馬の上位2頭、及び地方所属馬の上位2頭には羽田盃への優先出走権が与えられることからも、
クラシックを目指す馬たちにとって重要な一戦である。
◎ナイトオブファイア
デビューから4戦4勝と無敗で、「2歳の時はまだ体に余裕があったけど、その中でもレースが終わって普通の馬なら疲れている日に、
心臓が良くなっていると言われるくらい心配機能が高かった」と管理する渡邉和雄師。
12月にセラフィナイト賞を勝利した後は放牧を挟み、
「スターバースト前に牧場でしっかりと乗り込んできて、重苦しさがなくなって馬体もシャープになった」
という状態で挑んだ前走は、序盤は控える競馬で、向正面から一気に動いて先頭に取り付くと、
並びかけてきた馬たちを直線で競り落とし6馬身差をつけての快勝。
今回の状態について「前走のダメージは全くなく、一度使ったことで良くなっている」と師。
これまで最も頭数が多かった時でも8頭立てと少頭数の競馬しかしておらず、
今回は14頭と頭数が一気に増えるのに加えて交流重賞で相手も一気に上がるが、このメンバーでも全く引けを取らない。
交流元年となった昨年には大井所属のサントノーレが勝利したことからも、地元馬の意地に期待したい。

ナイトオブファイア
〇ハッピーマン
前走のヒヤシンスSでは、最内枠で出遅れてそのまま内を進む形となり、
直線では狭いところに入って抜け出せず不完全燃焼で度外視できる。
今回は主戦の坂井瑠星騎手に戻り、兵庫ジュニアグランプリを制し、全日本2歳優駿でも2着と地方のダート適性は証明済み。
前走時は大幅な馬体増もパドックでは太め感は全くなく、むしろ成長分という感じがしたし、
今回は外目の枠で前走のように窮屈な競馬になる可能性は低い。
距離延長も100mなら対応できそうで改めて期待が持てそう。
▲アメージング
デビュー戦こそスタートしてからダッシュが付かず一息の結果となったが、
2戦目からはスタートを上手に出るようになり、前走は1勝クラスを逃げ切り勝ち。
今回もハナに行けそうなメンバー構成で、距離実績があるのも強味。
初めての地方遠征で、パワーのいるダートをこなせるようなら面白い存在。
△ナチュラルライズ
3ヶ月半の休み明けになるけど、入念に乗り込まれていて仕上がりは問題なさそう。
左回りでは右に行ってしまう面があるため、右回りに代わりになるのはプラスで、直線の長い大井コースの方が持ち味を生かせる。
新馬戦の時計が優秀で、2戦目でカトレアSを勝ったことからも能力があることは確か。
巻き返しに期待したい。
△ソルジャーフィールド
デビューから崩れなく走っていて安定感が魅力。
これまで中央所属馬相手にも勝利していて、速い流れのレースにも対応できている。
アメージング筆頭にそれなりに先行馬がいるので、終いを生かす競馬で台頭のチャンスは十分。
有力馬紹介
●ナイトオブファイア
父ホッコータルマエ
母ノーズトウショウ(母父ブラックホーク)
通算成績:4戦4勝
「'25スターバーストカップ(準重賞)」を制したナイトオブファイア。
これでデビューからの連勝を「4」に伸ばし、いよいよJRA勢を迎えるダートグレード競走に参戦となる。
鞍上の矢野貴之騎手は「まだ緩さがありスタートは課題」とコメントしたものの、
折り合いは良く、操縦性のある走りに「交流重賞でも楽しみです」と期待度は非常に高いと見て良さそう。
強豪揃いの「京浜盃(JpnII)」には中1週での参戦。
3歳ダート三冠ロードはここからが厳しい戦いとなるが、“全国デビュー”の「京浜盃」で高い能力を証明したい。
高橋華代子さんによる「'25スターバーストカップ」のレース回顧はこちら
●ソルジャーフィルド
父ルヴァンスレーヴ
母アイルゴーバック(母父アッミラーレ)
通算8戦4勝
北の2歳チャンピオンが参戦。
昨年11月の「JBC2歳優駿(門別・JpnIII)」を力強い末脚で差し切ったソルジャーフィルド。
続く2歳ダート王決定戦「全日本2歳優駿(JpnI)」でも3着に好走するなど、実力の高さは既に証明済みと言って良い。
直線の長い「大井1,700m(外)」は自身の末脚を生かすにはピッタリの舞台。
父ルヴァンスレーヴは旧南関東クラシック第3戦「ジャパンダートダービー(JpnI)」の優勝馬で、
母父アッミラーレからは同クラシック二冠馬ハッピースプリントが誕生している。
血統的にも大井コースとの親和性は高いと言えそうだ。
●ハッピーマン
父ダノンレジェンド
母ベルミュール(母父キングカメハメハ)
通算成績:5戦2勝
2歳重賞「兵庫ジュニアグランプリ(園田・JpnII)」の優勝馬。
スタートでやや後手を踏んでいるが、中団追走から内々を捌いてVゴールを決めた。
この器用さは「全日本2歳優駿」2着時にも発揮したように、
地方コースでの立ち回りの良さはこの馬のセールスポイントと言えそうだ。
前走の「ヒヤシンスS(JRA・L)」は斤量58kgを課されて見せ場を作れなかったが、実績残す地方であれば反撃可能だろう。
データ分析
参考レース
-
- 10/2
- 門別
- 1,800m
- サンライズカップ(H1)
- リコースパロー
-
- 11/4
- 門別
- 1,800m
- JBC2歳優駿(JpnIII)
- ソルジャーフィルド
-
- 11/6
- 大井
- 1,600m
- ハイセイコー記念(SI)
- スマイルマンボ
-
- 12/11
- 川崎
- 1,600m
- 全日本2歳優駿(JpnI)
- ミリアッドラヴ
-
- 1/22
- 船橋
- 1,800m
- ブルーバードカップ(JpnIII)
- メルキオル
-
- 2/19
- 大井
- 1,800m
- 雲取賞(JpnIII)
- ジャナドリア
レース回顧
レース概要
実施日 | 3/26(水) |
競馬場 | 大井競馬場 |
距離 | 1,700m |
出走条件 | サラ系3歳 |
負担重量 | 牡馬56kg 牝馬54kg |
優先出走権 | 【地方所属馬】上位2頭に「羽田盃(JpnI)」の優先出走権付与(セン馬除く) 【JRA所属馬】上位2頭(5着以内)に「羽田盃(JpnI)」の優先出走権付与(セン馬除く) |