10月31日に大井競馬場で行われたハイセイコー記念は、
直線で抜け出したダテノショウグンが後続を一気に8馬身突き放して重賞初挑戦Vを飾り、デビュー以来の連勝を5に伸ばしました。
ダテノショウグン(Photo by 両角昭男)
単勝1・9倍の断然人気に応えた御神本訓史騎手は「リズム良く運んでくれました。
いつも直線でものすごい脚で走ってくれるので、うまく誘導してあげられればという思いで騎乗しました。
今日も変わらずいい脚でした」と振り返っています。
御神本訓史騎手(Photo by 両角昭男)
優先出走権を得た全日本2歳優駿(12月13日、川崎1,600メートル)には向かわず、来年の雲取賞(2月14日、大井1,800メートル)から始動する予定。
ダートグレード競走になる3歳3冠戦線でも十分に主役を張れる文句なしのパフォーマンスでした。
ダテノショウグン(Photo by 両角昭男)
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ダテノショウグン1着
〇ライゾマティクス2着
▲ピコイチ6着
△クルマトラサン3着
△ドウザン4着
△ビッティンキバラ11着
で的中。
『すぱっと!POG!2023-24コラム』の推奨&指名馬によるワンツーフィニッシュで、予想も本線だったので会心のレースとなりました。
主導権を握った4番人気ライゾマティクスは押し切りを狙いましたが、またしても2着。
森泰斗騎手は「マイペースで行けて早めに踏んでいく作戦通り。勝ち馬が強すぎた。脚が違う。
まだ子供みたいな体型をしているから来年です」と気持ちを切り替えています。
ライゾマティクス(Photo by 両角昭男)
鎌倉記念のコラムでも触れた通り、本格化はまだまだ先のようですが、現段階でもトップレベルなのは間違いありません。
無敗対決に敗れた3頭のコメントは以下の通りです。
ゴールドジュニアの覇者で3番人気に支持されたクルマトラサンは、最後までしぶとく食い下がって3着。
初めてのマイルでしたが、張田昂騎手は「周りがもっと主張するかと思いましたが、みんな行かなかったので2番手に行けました。
4コーナーの立ち上がりで寄られたところもありましたが、折り合えたので意外と距離も大丈夫そうですね」と収穫を口にしています。
クルマトラサン(Photo by 両角昭男)
6番人気4着ドウザンの笹川翼騎手は「右回りは大丈夫でしたし、スタートも良かったですけど、進みが悪くてずっと追っていました。
めちゃくちゃ子供っぽい体つきだし、返し馬の感じはまだ完成されていない印象でしたけど、その割にしっかり走れている。
体ができてくれば。伸びシロしかない」と将来性に太鼓判。
一方、直線で伸びきれず6着に沈んだ2番人気ピコイチの吉原寛人騎手は「いい馬でしたけど、なんだろう?
無理してないのに脚が上がっちゃったもん、最後。時計のかかる馬場で脚を取られちゃっているのか、一線級と多頭数に対応できなかったのか…。
注文のつく馬ではないのに、いつもの脚が使えなかった」と首を傾げていました。
そして、11番人気の低評価を覆して5着に食い込んだイチニチショチョウの菅原涼太騎手は「まだ幼く、精神的に成長してくれれば。
キョロキョロしたり、それだけまだ余裕がある。現状でも掲示板に入っているので、真面目に走れればもっと力は出せると思います」。
5番人気で11着に沈んだビッティンキバラの矢野貴之騎手は「久々のぶんと初ナイターもあるのかな。
1、2コーナーまでめちゃくちゃ(ハミを)噛んで終わった。一息で走った感じ。折り合いさえつけば距離は大丈夫。
ジャンプ発走みたいな感じでスタートがうまくないから急かしたのが良くなかった。
もうちょっとゆっくり行った方が折り合いはついたかもしれない」とそれぞれ課題を挙げていました。
まだキャリアの浅い馬たちなので、今回の経験を次に生かしたいところでしょう。
江橋 大介
競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。