コラム

フジノウェーブ記念       

2月28日に大井競馬場で行われたフジノウェーブ記念は、
ゴール直前できっちり差し切ったギャルダルが単勝1・8倍の断然人気に応えて連覇を達成しました。
主戦の矢野貴之騎手は「少し乗り難しいところはありますが、騎乗していくうちにたくましくなっているので、
もっと大きいレースを勝てると思っています」ときっぱり。


ギャルダルと矢野貴之騎手(Photo by 石井一雄)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ギャルダル1着
〇サヨノグローリー4着
▲ボンディマンシュ11着
△オメガレインボー2着
△スワーヴシャルル13着
△スナークダヴィンチ15着

で的中。

転入初戦Vの勢いに乗り、中7日の連闘で挑んだ2番人気オメガレインボーはアタマ差及ばず2着。
3コーナー先頭の積極策で押し切りを狙った和田譲治騎手は
「スタートも決まって、スローペースの2番手でいい感じで進めて行けた。直線の半ばぐらいまでかわさせない感じだったけど、
残り100メートルぐらいで脚が上がったみたいになって、最後きっちりかわされちゃって…」と悔しさをにじませながらも
「背中はいいですよ。このダートは合いそうだし、もちろんチャンスはある」と手応え十分です。
前走の梅花賞で騎乗した笹川翼騎手も「メチャメチャいい。頭がいいし、南関東はもちろん、
乗った感触では交流重賞でもやれる。ワンターンの方がいいかもしれない」と高評価。
JRAダート6勝の実績から、マイル前後の路線で初タイトル獲得のチャンスがあるでしょう。


オメガレインボー(Photo by 石井一雄)


大外から0秒3差まで追い込んだのは5番人気ルーチェドーロでした。
初めて手綱を取った本田正重騎手は「力はあるけど、ちょっと競馬が器用じゃないですね。
今日は外枠だからこういう競馬ができたけど、いかに砂をかぶらないか。年齢的にズブさも出ているとは思う」と振り返っています。
圧勝した一昨年(コラム参照)のようなパフォーマンスを見せる半面、昨年(コラム参照)は不完全燃焼の6着。
気持ちのスイッチがいつ入るのか? 取捨選択が難しいタイプです。


ルーチェドーロ(Photo by 石井一雄)


〇に推奨したサヨノグローリーは、ハナ+クビ+ハナ差の接戦を制して10番人気の低評価を覆す4着。
澤田龍哉騎手は「ちょこちょこ手前を替えたりして、リズム的にうまく乗ってあげられなかった。
3、4コーナーでは着外なのかなっていう感じだったけど、そこから盛り返した勝負根性は、この相手でもやれるところを見せられたと思う。
58キロもコースも問題ない。たいした馬です」とコメント。
重賞初制覇を飾ったプラチナC以降は、マイルグランプリ、ゴールドCで5着に入り、名古屋初遠征だった前走の梅見月杯でも2着。
着実に力をつけているので、今後も上位争いを期待します。


サヨノグローリー(Photo by 石井一雄)


大井1,400メートル〈3−1−1−1〉の距離適性を買われて3番人気に支持されたボンディマンシュは直線で伸びきれず11着。
約2か月半ぶりで過去最高体重の528キロ(プラス15キロ)もあり、重賞初挑戦の壁にはね返された笹川翼騎手は
「動き切れなかった。これを使ってからとも思います」と残念そう。
転入後8戦目にして初めて掲示板を外しましたが、前走のビオラ賞でギャルダルの2着に迫った末脚は侮れず、見直しが必要です。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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