コラム

京成盃グランドマイラーズ  

3月7日に船橋競馬場で行われた京成盃グランドマイラーズは、最後の直線で抜け出したギガキングが後続に3馬身差をつける圧勝。
22年の京成盃グランドマイラーズ3着(コラム参照)以来となる距離不安を一掃し、1番人気に応えて重賞7勝目を飾りました。

主戦の和田譲治騎手は「1,700、1,800メートルのイメージはありますが、先生から調子はいいと聞いていたので対応できると思っていました。
直線はちゃんと伸びてくれましたし、船橋の相性はいいんでしょうね」と会心の表情。
次走は、同じ舞台で行われるかしわ記念(5月1日)で悲願の交流タイトルを狙います。


ギガキング(Photo by 石井一雄)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ナニハサテオキ2着
〇ギガキング1着
▲アランバローズ3着
△フォーヴィスム4着
△ヒーローコール5着
△ブルベアイリーデ9着

で的中。

最後方から徐々にポジションを上げた2番人気ナニハサテオキは、前走の報知オールスターCに次ぐ銀メダル。
粘り込みを図るアランバローズをゴール直前でアタマ差とらえて2着争いを制しましたが、
森泰斗騎手は「1,600メートルは忙しい。心配していたマイルの流れに乗り切れなかった。
今日は流れが超ハイペース。ためれば切れるイメージはあったけど、追走で精いっぱいになっちゃった。
しまいはよく来て力は示していますけど、1,800、2,000メートルがいい。タイトルは取れるはずです」とコメント。
もどかしさを感じるのは期待の大きさの表れ。重賞を制覇する日はそう遠くないでしょう。

先行争いを見る形の3番手を進んだ4番人気アランバローズは、4コーナーで先頭に立つ積極策で3着に粘り込みました。
笹川翼騎手は「馬の気持ちのバランスとスピードのコントロール。僕がやりたい競馬のバランスを取るのが非常に難しい。
展開的にいいところでしたけど、あの馬のキャラを考えると気持ちが切れたらやめちゃうから、結果的に仕掛けが早くなりました。
だいぶ感じはいいので、あとは勝つだけ」ときっぱり。
川崎マイラーズのコラムでも触れた通り、だいぶ手の内に入れてきた様子。
21年の東京ダービー以来のタイトルまであと一歩です。


アランバローズ(Photo by 石井一雄)


ハナを主張した5番人気フォーヴィスムは終始突かれる厳しい流れになり、
追いかけたベストリーガードが10着大敗を喫する前半35秒8の超ハイペースを演出。
それでも4着に食い下がり、地力の高さを示す内容でした。
吉原寛人騎手は「(ここ2戦は)内枠、内枠ですんなりした競馬ができていなかったから、スタートを出たら行こうと思っていた。
1コーナーまでこすられちゃったので気持ちハミを取りすぎたけど、スムーズな競馬ではありました。
ワンターンのコーナーが緩い方がいいかなっていうイメージだし、1,400メートルぐらいがいい」と振り返っています。
JRA4勝のうち2勝を東京1,400メートルでマーク。左右の回りは違いますが、コース形態が類似する大井1,400メートルでの走りを見てみたいです。


フォーヴィスム(Photo by 石井一雄)


そして、3番人気5着のヒーローコールと初コンビを組んだ御神本訓史騎手は
「マイル向きじゃないけど、頑張って反応してくれた。
浦和記念(4着)でああやって走ってくるので能力は高いと思うけど、気も難しそうなところがある。
もうちょっとうまく乗れそうな気がするし、1,800、2,000メートルぐらいの方がいい」。
世代の壁に苦しんでいますが、長い目で見守りたいと思います。


ヒーローコール(Photo by 石井一雄)


プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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