コラム

クラウンカップ       

4月2日に川崎競馬場で行われたクラウンCは、最後の直線で抜け出したシシュフォスが1番人気に応えて重賞初挑戦V。
ホッカイドウ競馬からの転入後2連勝を飾り、東京ダービー(6月5日、大井2,000メートル)の優先出走権を手に入れました。
森泰斗騎手は「北海道でどんな競馬でもできるようによく教育されてきた馬なので、上手に立ち回れました。
距離が延びていい馬だと思います」とコメント。
次走は東京湾C(5月2日、船橋1,700メートル)に向かう予定です。


シシュフォス(Photo by 両角昭男)


『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎アジアミッション3着
〇ライゾマティクス5着
▲アムクラージュ2着
△シシュフォス1着
△ゴールデンブザー7着
でハズレ。

勝ち馬を見る形でレースを進めた5番人気アムクラージュは直線で外に持ち出されてからしぶとく追い上げましたが、2着が精いっぱい。
御神本訓史騎手は「きゅうくつなところに入ったけど、我慢できていた。まだ緩いところがあるので良くなる余地はある」と振り返っています。
全日本2歳優駿(9着)、ニューイヤーC(4着)、ネクストスター東日本(4着)のコラムでも触れてきた通り、
成長待ちの段階ですが、着実に力をつけているのは間違いありません。


アムクラージュ(Photo by 両角昭男)


◎に推奨した3番人気アジアミッションは若武者賞、ネクストスター東日本に続く3着止まり。
山崎誠士騎手は「スムーズに行ったし、課題もいろいろクリアできたけど、もうちょい。ためた方がいいのかも。本当は泰斗さんか、
御神本さんの位置で競馬をしたかったけど、枠が内の2頭で行っちゃったから、そこを取れなかったのが…。
あれ以上、行ったら消耗しちゃうしね。でも、もう一段階パワーアップすれば、どこかでチャンスはありそうな感じ。
その余地はあるし、楽しみ」と悔しさをにじませながらも、気持ちを切り替えています。

そして、外枠で巻き返しを期待された4番人気ライゾマティクスは直線で伸びきれず5着。
コンビ3度目の矢野貴之騎手は「リズム良く運べたと思います。でも、まだ馬自体が緩いので、なんか最後は走りきっていない。
最初の方にポン、ポン、ポンと結果が出ているけど、早熟ではなく能力だけで走ってきた感じ。ここからどう変わってくれるか」。
こちらも本格化するまでもう少し時間がかかりそうです。


ライゾマティクス(Photo by 両角昭男)


重賞初挑戦だった以下の2頭は明暗を分ける結果になりました。

ハナを主張して見せ場たっぷりの4着に粘り込んだ7番人気ツキシロは収穫あり!!です。
野畑凌騎手は「行こうと思っていましたし、いい競馬でしたね。4コーナーで一発あると思ったけど、道中ハミをかんじゃったので、
もう少しリラックスできれば最後につながったかな。ライゾマティクスに最後は競り勝ったし、根性があります。
1,500メートル、1,600メートルがベスト。1,400メートルは忙しい感じ」と手応え十分。
他地区のマイル重賞に遠征するようならマークが必要でしょう。

一方、左回り、コース未経験だった2番人気ゴールデンブザーは不完全燃焼の7着に終わりました。
主戦・和田譲治騎手は「意外に周りを気にしていた。スタートは出ているけど、行き脚がつかなくて、外からかぶされながらで。
そのあとも砂を嫌がって外にモタれちゃって、前進気勢が全然なかったですね。上がって行こうと思ったけど、
全然エンジンがかからなくて、もうダメだと思った。やはり地元ですね」と諦めムードでしたが、
走り慣れた大井コースで改めて期待します。


ゴールデンブザー(Photo by 両角昭男)

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として25年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

goTop