3歳ダート三冠2024

レース回顧UP!
雲取賞

3歳ダート三冠

2024年、日本のダートは大きく変動。
地方・JRAの枠を超えた3歳ダート三冠の創設だ。

  • 2024年4月24日 大井1,800m

    羽田盃(JpnI)

  • 2024年6月5日 大井2,000m

    東京ダービー(JpnI)

  • 2024年10月2日 大井2,000m

    ジャパン
    ダートクラシック(JpnI)

Pick Up レース

2024.2.27 大井2,000m'24スターバーストカップ(準重賞)【1着馬】羽田盃の優先出走権(地方所属馬)

スターバーストカップ

2023年未実施

キャンペーン

エントリー

Road to 羽田盃&東京ダービー

JRA所属馬の詳細な出走馬選定方法はこちら
(PDF/地方競馬全国協会)

'24スターバーストカップとは

大井2,000mで争われる準重賞「'24スターバーストカップ」。
従来は古馬重賞「勝島王冠(SII)」のトライアルレースとして3歳11月に行われていたが、
2024年より3歳ダート三冠初戦「羽田盃(JpnI)」のトライアルレースとして3歳2月に施行時期が移行した。

「羽田盃」への優先出走権が与えられる南関東所属馬限定のトライアルレースはスターバーストカップのみ。
僅か1頭にのみ与えられる羽田盃への切符を巡って例年以上にし烈な争いとなるだろう。

有力馬紹介

●キトン

父ルーラーシップ
母フィビュラ(母父クロフネ)

通算成績3戦2勝

年明け初戦を迎える素質馬。
デビュー戦は直線で並んできた相手を突き放し、前走「ひばり特別(大井)」ではさらにパフォーマンスを上げて同じ相手を退けた。
厩舎の先輩ミックファイアも制した「ひばり特別」というのも縁起が良く、鞍上の御神本訓史騎手ともども注目を集めるだろう。


●マッシャーブルム

父モーニン
母アサカラヴァーズ(母父キングヘイロー)

通算成績1戦1勝

11月にJRA京都競馬場で行われた新馬戦を1番人気の支持に応えて快勝。
デビュー2戦目が南関東移籍初戦となるものの、母が活躍した大井コース、
そして、鞍上には2023年の南関東リーディング笹川翼騎手を配してきた。
3歳ダート三冠競走の出走(※)に際し、地方の賞金を持たないマッシャーブルムにとっては、
スターバーストカップでの優先出走権獲得は非常に大きな意味を持つ。

※3歳ダート三冠競走の出走馬選定条件は以下の3点

(1)優先出走権獲得
(2)指定競走1着
(3)地方所属時の総収得賞金

3歳ダート三冠ロードの体系図


●クニノトキメキ

父スマートファルコン
母スイートリリック(母父ダイワメジャー)

通算成績8戦2勝

フォーエバーヤングで「サウジダービー(サウジアラビア・GIII)」を勝利したJRA矢作芳人厩舎。
母はその矢作芳人厩舎に所属、本馬の半兄には2021年のスターバーストカップを制したパストーソがいる。
当時のスターバーストカップは3歳秋のレースだったが、弟は春の訪れを待つスターバーストカップからクラシック参戦を狙う。


●ゴールデンブザー

父マジェスティックウォリアー
母ドンプリムローズ(母父ゴールドヘイロー)

通算成績6戦3勝

出走メンバー中、唯一の3勝馬。勝利した3勝はいずれも後続を完封する完勝劇だった。
母は2016年の「九州ダービー栄城賞(佐賀)」を制したドンプリムローズ、
父は2024年南関東リーディングサイアーで1位を走るマジェスティックウォリアーだ。

参考レース
レース回顧(文:高橋華代子)
2月27日に大井競馬場で3歳馬による準重賞・'24スターバーストカップが行われました。
昨年までは勝島王冠のトライアルとして10月~11月に実施。
のちにJBCクラシックを制するミューチャリーやJBCレディスクラシックを勝つララベル、
重賞4勝をあげるモジアナフレイバーなど、豪華な面々が勝ち馬として名を連ねています。

今年から3歳ダート三冠が創設されたことで、施行時期も移行。
一冠目・羽田盃(4月24日、大井)のトライアルとなり、1着馬には優先出走権が与えられます。

11月26日に京都競馬場の新馬(ダート・1800m)勝ちを収めたマッシャーブルムが、
3歳ダート三冠を目指し、坂井英光厩舎<大井・小林分厩舎>に移籍。
このスターバーストカップから始動し、1番人気に応えて無傷の2連勝を飾りました。
外の3番手を追走したマッシャーブルムは、逃げ粘ったゴールデンブザーと一騎打ちとなり、クビ差V。
勝ちタイムは2,000m2分13秒6(重)でした。2着がゴールデンブザー、そこから3/4馬身差の3着がキトン。

マッシャーブルムの手綱を取った笹川翼騎手は
「評判通りいい馬でしたが、フワッとしたり、大井は初めてだったので少しソワソワしていました。
力のある馬なので、これからキャリアを積んでいけば」とコメント。

マッシャーブルム


坂井調教師は反省しきりで、
「普段からうるさい馬ではありませんが、JRA時代に行きっぷりのいいところもあったので、
うまくリラックスさせるような調教を積んできました。
ガッチリ乗ると、距離が持たなくなるかもしれないので、うまくなだめながらですね。
ただ、馬をリラックスさせる方向に持っていきすぎて、ゲートも出ないし、競馬も集中していないし、
馬と人間のコミュニケーションが薄くなったように思います。
能力は高い馬。この反省を生かして、馬を作り直します。
今日は勝って、(羽田盃の)権利を取れたことが良かったです」とのこと。

羽田盃の前に、京浜盃(3月20日、大井)を使う予定で、頭数的に出走できない場合は同じ開催の自己条件を使いたいそうです。

坂井英光調教師


坂井調教師は騎手時代に2,028勝をあげ、多くの重賞勝ちを収めてきました。
2021年4月に調教師として管理馬を初出走させてから、丸3年。
昨年から今年にかけ、3頭の重賞ウイナーを送り出すなど、調教師としても活躍中です。
JRAの坂井瑠星騎手の父としても知られてます。3歳ダート三冠についてはどんな思いを抱いているのでしょうか。

「いろんな考えがあると思いますが、僕は厩舎を開業した時からスタッフを集めて、
大井、南関東でトップを取って、JRAを倒して、世界を目指したいと話してきました。
今は日本も世界レベルにあるし、JRAを倒すことが、世界にもつながっていくと思います。

ダート三冠の話しが出た時から、自分の思い描いてきたことが近道になるなと、すごくいいチャンスだなと感じてきました。
JRAの馬を倒して、ダートなら坂井厩舎の馬作りの方がいいと思って頂けるようになりたいです。
最終的には世界を狙いたいですね。夢を持つのは自由ですから!」と頼もしいコメント。

今年から始まる3歳ダート三冠を通して、来年、再来年、さらには10年後……。
南関東所属馬にどんな未来が待っているのが期待がふくらみます。

マッシャーブルム(坂井英光厩舎提供)



<他陣営のコメント>
2着 ゴールデンブザー 和田譲治騎手

「ハナに行って折り合いもつくし、最後まで食らいついてクビ差まで行きましたが……。
自分の競馬をして力は出せたし、好走はしています。砂をかぶらない競馬のほうがリズムよく走れますね。
いい馬ですが、まだ経験値がないので、これからです」

宗形竹見調教師

「レース自体はイメージ通り。笹川くんが早めに動いてくるのも想定していました。
先頭に立たれても、もう一回差し返すところも見られたし、もう一段階さらに力をつけたら逆転も見えてくる内容だったと思います」

ゴールデンブザー



3着 キトン 御神本訓史騎手

「前が止まったぶん、伸びたようには見えるかもしれません。
ワンペースなところはあるけれど、これから走ってくる馬だと思いますよ」

渡邉和雄調教師

「いい位置につけましたが、ペースが上がった時にエンジンのかかりが遅いし、
ワンペースだし、この馬の良くないところが全部出た感じです。
外からまくられてズルズル下がるかなと思ったら、盛り返して力はありますね。
粗削りですが、能力はあるので、伸びしろはいっぱいです。まだまだ可能性のある馬」

キトン



4着 クニノトキメキ 今野忠成騎手

「初コースですが、気にする素振りはなかったです。ペースが落ち着きすぎました。
長くいい脚を使う感じの馬なので、3コーナーから流れが速くなった時に、もう少しリズムよくついていければ」


5着 フジマサテイオー 服部茂史騎手

「初めての2,000mで最後は詰め寄りましたが、初距離のぶん、脚が上がってしまいました。
ゆっくり仕上げていけば、距離の融通も利くと思います」


6着 トレーナーチョイス 藤本現暉騎手

「前半はいつもの感じでしたが、最後は切れる脚を使えませんでした」


7着 ボルドーリスクレス 野畑凌騎手

「気の難しさがある馬で、僕もこの馬のいい乗り方を研究したいです。
もっと成長してくれば、上位圏内にも食い込める力はあると思います」


ゴール前(特別区競馬組合提供)


レース概要
実施日 2/27(火)
競馬場 大井競馬場
距離 2,000m
出走条件 サラ系3歳
優先出走権 1着馬に「羽田盃(JpnI)」の優先出走権付与

過去の Pick Up レース

※南関東4競馬場の開催日程により、対象レースやキャンペーン内容などが変更となる場合がございます

クラシック戦線 全体図
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