3歳ダート三冠2024

レース回顧UP!
'24スターバーストカップ

3歳ダート三冠

2024年、日本のダートは大きく変動。
地方・JRAの枠を超えた3歳ダート三冠の創設だ。

  • 2024年4月24日 大井1,800m

    羽田盃(JpnI)

    アマンテビアンコ

  • 2024年6月5日 大井2,000m

    東京ダービー(JpnI)

  • 2024年10月2日 大井2,000m

    ジャパン
    ダートクラシック(JpnI)

Pick Up レース

2024.3.20 大井1,700m京浜盃(JpnII)【上位2頭】羽田盃の優先出走権(地方所属馬)
【上位2頭】羽田盃の優先出走権(5着以内のJRA所属馬)

'京浜盃

2023年優勝馬 サベージ号

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NextDirt3歳ダート三冠-京浜盃-キャンペーン

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Road to 羽田盃

JRA所属馬の詳細な出走馬選定方法はこちら
(PDF/地方競馬全国協会)

京浜盃とは

3歳ダート三冠の初戦「羽田盃(JpnI)」に向けた最終トライアルとなる「京浜盃(JpnII)」。
JRAでは「弥生賞(GII)」に位置する競走となり、3歳ダート三冠への出走を狙う地方&JRAの有力馬が顔を合わせる。
地方及びJRAの出走可能枠は地方馬13頭、JRA3頭だ。

南関東重賞時代は優勝馬の数多くが南関東クラシック三冠で活躍。
2000年以降の京浜盃優勝馬のうち、10頭が南関東クラシックを勝利し、さらにそのうちの6頭は二冠を達成している。
この中には稀代の名馬トーシンブリザード、「ジャパンダートダービー(JpnI)」を勝利するヒガシウィルウィンも含まれているのだ。

京浜盃を制した馬は、一躍クラシック戦線の主役へ。
2024年の主役の座を掴みとるのはどの馬に!?

有力馬紹介
データ分析
南関データ分析
参考レース
レース回顧(文:阿部典子)

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がありますが、2024年のトゥインクルレースが開幕、
春分を迎えた3月20日の大井競馬場の天候は大荒れ。

晴れ間あり強い雨もありで、吹きすさぶ寒風のためにスタンドの扉も一部を閉鎖。
屋外では強風にあおられて新聞も開けず、カメラを構える手は凍えてしまうほど。
しかし、多くのファンがそれぞれの応援馬・騎手に熱い視線を注いでいました。


荒天のため扉閉鎖中


その中で行われたのは第47回京浜盃(JpnII)。
かねてから3歳クラシックの行方を占う重要なレースとして位置づけられていましたが、
今年からダートグレード競走となり、さらに注目すべき舞台へと進化。

地方所属馬上位2頭、JRA所属馬は5着以内の上位2頭に、
クラシック1冠目・羽田盃(JpnI 4月24日 大井 1,800m)への優先出走権が与えられます。
出走馬は、南関東から、全日本2歳優駿・雲取賞ともに3着のサントノーレ(大井)、
スターバーストカップの勝ち馬マッシャーブルム(大井)、2連勝中のティントレット(大井)、
大井生え抜きのフジマサテイオー(大井)の4頭。

ホッカイドウ競馬からJBC2歳優駿3着のブラックバトラー、サンライズカップの勝ち馬パッションクライ。
JRAからは京浜盃と同じ1,700mで勝利しているシークレットキー、
ヒヤシンスステークス3着・前走を好タイムで勝利したハビレ、
1月のブルーバードカップの勝ち馬アンモシエラの3頭。

それぞれの場所での走りが光る9頭の精鋭たちが集いました。


京浜盃スタート後


優勝したのは3番人気のサントノーレ。
ホッカイドウ競馬の田中淳司厩舎から大井の荒山勝徳厩舎への転入2戦目。
勝利に導いたのはサントノーレの背中を知り尽くしている服部茂史騎手(ホッカイドウ競馬)でした。

レースはマッシャーブルムが厳しい先行争いからハナを奪い、その外からティントレットが2番手に。
サントノーレはそれらを見る形で3番手の内側から競馬を進める流れとなりました。

道中を振り返って「馬の気が入って前の馬を追いかける格好になってしまいましたが、
リズムを崩さず我慢できたのが良かったと思います」と服部騎手。

前走・雲取賞では、勝ち馬ブルーサン(JRA)に迫る勢いを見せたサントノーレでしたが、今回、さらにその上を行く力強さで一気に加速。
残り200m付近から後続をぐんぐんと突き放し、7馬身差の圧勝で重賞2勝目をあげました。
勝ちタイムは1:48.7(良)。
レースから戻った服部騎手は安堵と喜びの表情。
「服部さん、おめでとうございます!やりましたね!」と南関東所属騎手が駆け寄って祝福する素敵なシーンも見られました。

「返し馬では以前より芯がしっかりしてきている印象で、自信を持てました。
砂を被っても良いレースができますね。少しずつ成長していて、長い目で見ながらという印象ですが、能力は高いと思います。
素直で操縦性が良いところが強みですね」(服部騎手)。

「1コーナーでキツい場面がありましたが、その後はリズム良く走れましたね。
直線では力があるところを見せてくれました。雲取賞は転入初戦ということで少し手探り状態でしたが、今回は2戦目。
まだ目一杯ではありませんが、ちょうど良い感じの仕上げができたのではと思います」(荒山調教師)。

荒山調教師といえば、以前取材した際に伺った印象的な言葉があります。
それは「レースは馬が生まれた時からここに来るまでの“バトン”を受け取る場所だという気持ちがあります。
それを忘れちゃいけない。レースはそのバトンを繋ぐ大切な場所」というもの。


服部騎手


その熱い思いの下で次の栄冠を目指すサントノーレですが、残念ながら、右前肢の膝を骨折していることが判明。
クラシックは断念して秋の復帰を目指す見込みとなりました。
関係者の心中を思うと言葉もありませんが、怪我の回復を祈りながら、再び強い走りを見られる日を待ちたいと思います。

今回、羽田盃の出走権を獲得した地方馬は、同じく荒山厩舎のティントレット。
父はダートグレード競走で一時代を築いたホッコータルマエ、
母は東京プリンセス賞の優勝馬で関東オークス3着のマニエリスムということもあり、
この先どんな競馬を見せてくれるのか期待が高まります。

スターバーストカップでの勝利で既に羽田盃への出走権を獲得しているマッシャーブルムは6着、
フジマサテイオーは7着という結果でした。

一方、JRA勢で出走権を獲得したのは5着以内の上位2頭、アンモシエラ(栗東・松永幹夫厩舎)とハビレ(美浦・武井亮厩舎)。
1番人気に推されたハビレは、1コーナーで不利を受け、外に膨らむロスから懸命の立て直しで3着。
不利が影響する内容となり、陣営は悔しさを滲ませていました。

天候の行方も懸念された京浜盃でしたが、発走時刻のスタンド上空には美しい月が輝いていました。
迎える大舞台、羽田盃当日の4月24日は満月。
春の夜、栄光に照らされる優勝馬の姿を想像しながら、その日を楽しみにしていたいと思います。


<他陣営のコメント>
2着 アンモシエラ 坂井瑠星騎手
「1コーナーで少し乗りかかられましたが、それ以外はスムーズでした。
今日は勝った馬が強かったということに尽きると思います。」

3着 ハビレ バウルジャン・ムルザバエフ騎手
「1コーナーでの不利が大きくて、今日はそれが全て。
1コーナーで外に振られてずっと押されっぱなしとなり、何もできませんでした。」

4着 シークレットキー 笹川翼騎手
「1コーナーの不利の影響でうまくいきませんでしたが、将来性はありますし、これから良くなると思います。」

5着 ティントレット 森泰斗騎手
「4コーナーで勝ったと思いましたが、そこからソラを使いました。
今までそういうことは無かったのですが。力を出し切れなかった感じですね。」


サントノーレ


レース概要
実施日 3/20(水祝)
競馬場 大井競馬場
距離 1,700m
出走条件 サラ系3歳
負担重量 牡馬56kg 牝馬54kg
優先出走権 【地方所属馬】上位2頭に「羽田盃(JpnI)」の優先出走権付与
【JRA所属馬】上位2頭(5着以内)に「羽田盃(JpnI)」の優先出走権付与

過去の Pick Up レース

※南関東4競馬場の開催日程により、対象レースやキャンペーン内容などが変更となる場合がございます

クラシック戦線 全体図
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