2024.2.14 大井1,800m雲取賞(JpnIII)【上位2頭】羽田盃の優先出走権(地方所属馬)
【上位2頭】羽田盃の優先出走権(5着以内のJRA所属馬)
2023年優勝馬 ヒーローコール号
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Road to 羽田盃
JRA所属馬の詳細な出走馬選定方法はこちら
(PDF/地方競馬全国協会)
雲取賞とは
3歳ダート三冠の初戦でもある「羽田盃(JpnI)」と同じ「大井1,800m」で争われる3歳重賞。
2023年までは南関東所属馬限定の重賞として行われていたが、ダート三冠の創設に伴い、全国の有力馬に門戸が開かれる「ダートグレード競走」として実施される。
地方及びJRAの出走可能枠は地方馬13頭、JRA3頭だ。
南関東限定重賞時代からレベルの高さは明らかで、2019年の優勝馬ヒカリオーソは「東京ダービー(旧SI)」、2着ミューチャリーは「羽田盃(旧SI)」を制覇。
さらには、2020年の優勝馬ゴールドホイヤー、2021年の2着馬トランセンデンスが「羽田盃」を制している。
また、雲取賞は前年の「サンライズカップ(門別・H1)」及び「JBC2歳優駿(門別・JpnIII)」が指定競走とされている。
この“指定競走”とは「出走馬の選定にあたりその成績を重視する」というもので、「サンライズカップ」の優勝馬と「JBC2歳優駿」の地方最先着馬が該当することになる。
有力馬紹介
データ分析
参考レース
レース回顧(文:阿部典子)
日本百名山のひとつで、東京都で一番高い雲取山(2,017m)をレース名に冠した「雲取賞」。
2018年までは3歳馬による準重賞として施行され、2019年に重賞へと昇格、
今回から新たな3歳ダート三冠競走の前哨戦のひとつとして、ダートグレード競走のJpnIIIとなりました。
距離は1,800m。
地方所属馬は上位2頭、中央所属馬は5着以内の上位2頭にクラシック1冠目の羽田盃(JpnI 4月24日 大井1,800m)への
優先出走権が与えられます。
2月14日、春の気配を感じる中で行われたレースはフルゲート16頭。
南関東からはニューイヤーカップの優勝馬ギガース、2着馬クルマトラサン、3着馬ライゾマティクス、
東京2歳優駿牝馬の優勝馬ローリエフレイバー、NARグランプリ2023で2歳最優秀牡馬賞を受賞したサントノーレら12頭。
佐賀からブルーバードカップでの追い込みが光ったウルトラノホシ。
JRAからは、雲取賞と同じ1,800mのレースで実績を積んできたブルーサン、
ここまで3戦2勝のアマンテビアンコ、兵庫ジュニアグランプリの優勝馬で全日本2歳優駿2着のイーグルノワールが参戦。
今後の活躍に期待が膨らむ若駒たちが集結しました。
多くの活躍馬が誕生し、羽田盃と同じ1,800mで行われるレースという点からも注目を集める中、
優勝したのはJRAから参戦したブルーサン。
スタートを決めて逃げると、テンポの良い走りで4コーナーへ。
直線に向いてサントノーレとイーグルノワールが並びかけたところで終いの脚をぐっと伸ばし、
後続を突き放して初の重賞タイトルを手にしました。
勝ちタイムは1:55.2。
レースを終えて検量室前に戻った和田竜二騎手は、喜びいっぱいの笑顔でブルーサンを労い、厩舎関係者と喜びを分かち合いました。
「前走強い競馬をしてくれましたが、さらに出来も上がっていたので、大井の1,800mでもチャンスがあるのではと思っていました。
初コースということで少し馬がそわそわしていました。物見をするところもあるので、気になっていましたが、
最後までしっかり走ってくれて強いなと思いました。
道中が速いように見えてもこの馬自身のペースで走れているので、そこが強い要因だと思います。
羽田盃と同じコースで走れたのは強みになりますね。
基本的には真面目に走る馬で、今後も楽しみです。僕自身も大井競馬場で久しぶりに勝たせてもらったので、
とても気持ちよかったです」(和田竜二騎手)。
表彰式後には、ファンのリクエストに応えて丁寧にサインする姿も優勝に華を添えていました。
「馬の状態が一番良かったです。思ったような調教ができましたし、最終追い切りでは"良いですよ"という話だったので
自信を持って送り出せました。
勝ててホッとしました。これからの成長を楽しみにしています。次走は羽田盃を目指します」
と語ったのは、ブルーサンを管理する川村禎彦調教師。
2馬身差で2着となったアマンテビアンコはスタートで躓き、スタンドからも一瞬どよめきが起こりましたが、
すぐに立て直して先団後方での競馬。
最後は内から脚を伸ばす奮闘を見せ、同じ大井競馬場で重賞勝ちした母ユキチャンを彷彿させる自力の高さをアピールしました。
3着は南関東転入初戦のサントノーレ。
初コースで外枠から好位置をキープできる脚は頼もしく、ホッカイドウ競馬在籍時からコンビを組む服部茂史騎手も
その成長力を高く評価。
トモに勝利と無事を祈る盛り塩を携えての勇姿も目を惹いていました。
1番人気のイーグルノワールは4着、5着はフロインフォッサルという結果でした。
優勝馬ブルーサンの父モーニンは、これがダートグレード競走産駒初制覇。
母グッドレインボーの弟には、東京スプリント(JpnIII)2勝、地方・中央のダート路線で活躍中のリュウノユキナの名も見られます。
ブルーサンという神秘的な馬名の意味は「火星から見た夕日の色・青い太陽」とのこと。青い太陽が頂きに輝いた次の景色は
どうなっていくのでしょう。
今回、惜しくも頂点を手にできなかった馬たちの巻き返しも、大いに楽しみな春の到来となることは間違いなさそうです。
陣営のコメント
2着 アマンテビアンコ C.ルメール騎手
「スタートで躓いて少し出遅れてしまいました。向正面での手応えは良かったのですが、3コーナーから流れに乗れませんでした。
前の馬からは離れてしまいましたが、最後はずっと同じペースでよく頑張ってくれました。
アマンテビアンコにとって、地方競馬は初めてだったので、狭いコーナーにまだ慣れていません。
それでもクラシックに行けるので良かったです。」
3着 サントノーレ 服部茂史騎手
「良い内容でレースができました。外枠からスッとあの位置を取れる脚を使えたので、いい内容だったと思います。
どこの枠でもあの脚が使えて、あの脚を使っても最後まで粘ってくれたのは収穫ですね。
成長を感じますし、次も楽しみな競馬をしてくれたと思います。距離も大丈夫だと思います。」
4着 イーグルノワール 松山弘平騎手
「勝ち馬を見ながら良いポジションでレースを進められましたが、向正面で早めに手応えがなくなってしまって伸び切れませんでした。」
5着 フロインフォッサル 本田正重騎手
「体が緩くて、まだまだこれからの馬ですね。距離はいくら延びても大丈夫だと思います。これからさらに成長してくれると思います。」
レース概要
実施日 |
2/14(水) |
競馬場 |
大井競馬場 |
距離 |
1,800m |
出走条件 |
サラ系3歳 |
負担重量 |
牡馬56kg 牝馬54kg
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【JRA所属馬】2024.2.9までの収得賞金500万円超で1kg加増 |
優先出走権 |
【地方所属馬】上位2頭に「羽田盃(JpnI)」の優先出走権付与
【JRA所属馬】上位2頭(5着以内)に「羽田盃(JpnI)」の優先出走権付与 |